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能楽ことはじめ

夢幻にあそぶ

著:松村 栄子

紙版

内容紹介

〈お能にハマった芥川賞作家が語る実体験から、難解なお能が魔法のように楽しく観られる方法〉
〈お能って難しいからどうもニガテ……、という方必見の書。苦手意識が克服できる1冊〉

お能にハマって謡と仕舞の稽古まで始めてしまった芥川賞作家・松村センセイの能楽体験記。

「この前、お能を観ました。イシバシです」
「松村さん、それ、シャッキョウだから。 〈石橋〉ね」

から始まったお能とのおつき合い。貴方もまずは気負わず、能楽堂へお越しあれ。


第一章ではどうやって観ればいいのか、とっかかりもなにもわからぬままとにかく能楽堂に足を運んで観るところからスタートしたその様子、行くたび・観るたびにお能で繰り広げられる普遍的なテーマに、観るためのツボを見つけ出してはどんどんハマっていったプロセスを語ります。その過程を読み進むと、とっつきにくいお能がいかに心に響いてきたのか、センセイの実体験が自分の体験に重なって能楽堂に出かけたくなります。

第二章ではセンセイおすすめの曲目をストーリー展開とともにみどころを紹介します。

目次

はじめに
第一章 ことはじめ
・不勉強の誓い
・舞台の上の動かぬひとびと
・子方インパクト
・装束のこと
・ある日の「定家」
・物語を手に入れる――詞章
・聞こえてきた言葉
・狂言師の活躍
・ある日の「道成寺」
・妄想劇場
・神、男、女、狂、鬼
第二章 物語の生まれたところ
・『伊勢物語』
・『源氏物語』
・『平家物語』
・ふたりのヒロイン――逆髪と小町
・新作能(一)外国文学から
・新作能(二)国内の素材
第三章 お能の演じられる場所
・能楽堂の松
・雪国の能――黒川能
第四章 こんなときには、こんなお能
・美しいお能を観たいとき
・幽玄を感じたいとき
・キリリとした若武者に会いたいとき
・泣いてもよいとき
・社会について考えたいとき
・チャンバラ活劇を観たいとき
・子方の活躍を観たいとき
・作り物を観たいとき
・渋いお能を観たいとき
・とにかく寝たくないとき
・怖いお能を観たいとき
・ワキ方の活躍を観たいとき
おわりに

著者略歴

著:松村 栄子
1990年『僕はかぐや姫』で海燕新人文学賞。92年『至高聖所(アバトーン)』で芥川賞。他に自身の茶道体験を綴った『ひよっこ茶人、茶会へまいる。』、武家茶道を軸にした青春小説『雨にもまけず粗茶一服』『風にもまけず粗茶一服』『花のお江戸で粗茶一服』、古典を繙く『京都で読む徒然草』などがある。

ISBN:9784473043146
出版社:淡交社
判型:4-6
ページ数:192ページ
定価:1400円(本体)
発行年月日:2019年05月
発売日:2019年04月22日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DNL
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:DS
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:1FPJ