10代脳の鍛え方
悪いリスクから守り、伸びるチャレンジの場をつくる
著:ジェス・P・シャットキン
訳:尼丁 千津子
内容紹介
「危ないから」では止まらない
青年期の脳の仕組みを理解し、
健全な成長へと導くには――
成長の鍵は「立ち直る力」=レジリエンス!
タバコ、アルコール、薬物依存、
SNSへの過剰な反応、無防備なセックス……
大人になる前の若者は、なぜ危険なものに惹かれ、
向こう見ずな行為に走るのか?
アメリカを代表する児童心理の専門家が、
脳科学や生理学、発達心理学などの最新の知見から、
10代の脳と体、心、行動の仕組みを解き明かし、
子どもたちを悪いリスクから守り、
「立ち直る力(レジリエンス)」を鍛える
有効な方法を伝える。
目次
はじめに
1 危険に対する若者の本音
危険は現実になる
若者の「無敵神話」
全体像の見直し
子どもたちは突拍子もないことを言う
レイク・ウォビゴン効果
危険と「立ち直る力(レジリエンス)」
青年期の矛盾
2 なぜ自分の身を守れないのか
「目標は一〇〇パーセント無傷であること」
効果のなかった非行防止活動
事態を悪化させる介入
ゼロ・トレランスの犠牲者
不十分で不明瞭なデータ
正しい対策を考えるには
3 神経回路の驚異、もしくは脳はどのように作られるか
脳の設計図
成長とともに脳はどう変化するか
報酬に基づく学習
青年期の役割
若者にありがちな振る舞い
睡眠と電子機器
溺れる脳
4 青年期はなぜ必要なのか
進化の理にかなった発達段階
危険を察知する能力
大量のホルモンを浴びながら
思春期早発症
進化の妥協点
身体能力のピークと脳の成熟
5 同調圧力の内部事情
友人関係におけるトレードオフ
認知の歪み
その場の勢いに流されて
駆け足の人生
心の痛みと体の痛み
SNSが脳と行動に与える影響
サルも人間も同じ
6 脳はどのように判断しているのか
後先を考えない
やる気もあるし、機会もある
あなたはいったいどういうつもりだったの?
デカルト的二元論
7 「要旨」をつかむ考え方
判断の熟練者
若者の脳は忙しい
より少ないことがより多くの役に立つとき
ファジートレース理論
発達上の逆転
量的な考え vs 質的な考え
8 「ちょうどよい」親業
「ちょうどよい」親業とは
親のための対処法訓練
そこにいること
電子機器の使用についての基本方針
報酬のかたちを変える
僕があなたに噓をつくとでも?
「要旨」の観点を教えるための七つの方法
9 隠れたカリキュラムを暴くこと
健康の三本柱
「青年期」という根本の問題
「立ち直る力」を教える
幸福を科学的に考える
マインドフルネスと呼吸法
マインドフルに食べる
感謝の気持ちがストレスを減らす
失敗に終わった保健体育の授業
望ましい行動への感情的なつながりを築く
10 全体像を捉える
毒性ストレス
早く、そして頻繁に
マインドセットを変える
メンタープログラムの問題点
無責任な広告
メディアリテラシー
節度を持って酒を飲むことを教えられるか?
社会規範マーケティング
子どもたちが安全でいられる社会
おわりに
謝辞
訳者あとがき
索引
ISBN:9784794970800
。出版社:晶文社
。判型:4-6
。ページ数:400ページ
。定価:2200円(本体)
。発行年月日:2019年03月
。発売日:2019年03月13日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JNA。