講談社タイガ
八月は冷たい城
著:恩田 陸
紙版
内容紹介
夏流城(かなしろ)での林間学校に初めて参加する光彦(てるひこ)。
毎年子どもたちが城に行かされる理由を知ってはいたが、「大人は真実を隠しているのではないか」という疑惑を拭えずにいた。
ともに城を訪れたのは、二年ぶりに再会した幼馴染みの卓也(たくや)、大柄でおっとりと話す耕介(こうすけ)、唯一、かつて城を訪れたことがある勝ち気な幸正(ゆきまさ)だ。
到着した彼らを迎えたのは、カウンターに並んだ、首から折られた四つのひまわりの花だった。
少年たちの人数と同じ数――不穏な空気が漂うなか、三回鐘が鳴るのを聞きお地蔵様のもとへ向かった光彦は、茂みの奥に鎌を持って立つ誰かの影を目撃する。
閉ざされた城で、互いに疑心暗鬼をつのらせる卑劣な事件が続き……?
彼らは夏の城から無事に帰還できるのか。
短くせつない「夏」が終わる。
ISBN:9784065130223
。出版社:講談社
。判型:文庫
。ページ数:192ページ
。定価:600円(本体)
。発行年月日:2018年10月
。発売日:2018年10月24日。