クワカ ケルル 完結
著:野木 京子
紙版
内容紹介
ぽこぽこは遠くへ飛んでいった わたしのぽこぽこ
ぽこぽこが集まっている空がどこかにあって どこ
にもない色をしている
(「大きな木とどこにもない空」)
ぎりぎりの音
私が死んだあとに、体内で生き続ける微生物たちの笑い声―。
目に見えぬ、言葉を持たぬ者たちの、かそけき声に耳を傾ける。
『明るい日』以後、この時代を生きる人の心象に透明な声を刻み続ける詩人の新境地。
装幀=稲川方人