角川ソフィア文庫
橋本多佳子全句集
著:橋本 多佳子
紙版
内容紹介
「なんとさびしい句だろう、美しい句だろう」――小池昌代
一処一情――好みの場所を見つけて眼を据え、迸る感情を凝集させる。生涯の師・山口誓子は愛弟子の句作りをそう評した。
「いなびかり北よりすれば北をみる」
「雪はげし抱かれて息のつまりしこと」
女心と物語性に満ちた句で、戦後俳壇の女流スターと称された多佳子。その全句を眺めるとき、生をみつめる厳しい眼差しと天賦の感性に圧倒される。
補遺、自句自解、索引、誓子による解説を付す貴重な全句集。
エッセイ・小池昌代
目次
海燕
信濃
紅絲
海彦
命終
補遺(句集未収録作品)
自句自解
解説 附多佳子ノート 山口誓子
エッセイ 断崖を垣間見る 小池昌代
年譜
季語索引