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理論と実証から学ぶ 新しい国際経済学

著:友原 章典

紙版

内容紹介

グローバル化による国際貿易問題を有意義に議論するために、理論と実証、初級と上級の橋渡しをする新しい中級教科書。簡単な例題を用いてモデルの意味を直感的につかみ、数式化までを段階的に学ぶ。
初学者が独学でも安心して読み進めることができるよう、数式の解き方を分かりやすく記述。大学院生・実務家には、実証研究の手法を丁寧に解説する。最新の研究成果をふんだんに盛り込んだ充実の1冊。

目次

はじめに


第1章 これまでの貿易理論

 1 標準的な教科書で学ぶモデル
  1.1 自由貿易の提唱
  1.2 閉鎖経済と開放経済

 2 貿易と所得分配
  2.1 所得格差とストルパー・サミュエルソン定理
  2.2 国家格差と要素価格均等化定理

 3 どの財を輸出すればよいか
  3.1 レオンチェフ・パラドックス
  3.2 伝統的モデルへの評価

 4 ヘクシャー・オリーンモデルの応用
  4.1 ヘクシャー・オリーンモデル⑴——ストルパー・サミュエルソン定理
  4.2 ヘクシャー・オリーンモデル⑵——要素価格均等化定理


第2章 新しい貿易理論とは何か

 1 規模の経済
  1.1 大量生産の利益
  1.2 閉鎖経済と開放経済

 2 独占的競争
  2.1 製品の差別化
  2.2 同質的な企業

 3 多様な財の消費
  3.1 消費者の効用最大化
  3.2 ディクシット・スティグリッツ型効用関数


第3章 実証分析の理論について学ぼう

 1 実証分析の基礎
  1.1 モデルのフィット
  1.2 回帰分析の考え方

 2 重力モデルとは何か
  2.1 伝統的な重力式
  2.2 従来の推定の問題点
  2.3 理論的根拠を伴う重力モデル

 3 重力モデルと経済理論
  3.1 需要——CESモデル
  3.2 アーミントンモデル——完全競争とCES需要関数
  3.3 独占的競争——同質的企業とCES需要関数


第4章 自由貿易のメリットをみてみよう

 1 アーミントンモデル
  1.1 貿易メリットの計測
  1.2 貿易抵抗の影響

 2 モデルの拡張
  2.1 類似点や相違点
  2.2 アーミントンモデル
  2.3 さまざまなモデル

 3 社会厚生の数値化
  3.1 1部門モデル
  3.2 多部門モデル
  3.3 中間財貿易
  3.4 複数の生産要素
  3.5 その他の拡張モデル


第5章 保護貿易のメリットをみてみよう

 1 戦略的貿易論
  1.1 ペイオフ・マトリックス——ナッシュ均衡
  1.2 反応曲線——ナッシュ均衡
  1.3 クールノー・ナッシュ均衡

 2 関税の考え方
  2.1 輸入関税
  2.2 クールノー寡占モデル

 3 輸出補助金
  3.1 1政府による補助金
  3.2 政府間補助金競争——2段階ゲーム
  3.3 費用等変数の一般化

 4 異なる市場での競争
  4.1 地域市場での競合
  4.2 第三国市場における競争

 5 保護貿易の政治経済学
  5.1 ロビー活動の弊害
  5.2 実証分析

主要参考文献
索引

著者略歴

著:友原 章典
2018年2月現在 青山学院大学国際政治経済学部教授

ISBN:9784623082209
出版社:ミネルヴァ書房
判型:A5
ページ数:208ページ
定価:2500円(本体)
発行年月日:2018年03月
発売日:2018年03月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KCL