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もうモノは売らない

「恋をさせる」マーケティングが人を動かす

著:ハビエル サンチェス ラメラス
訳:岩崎 晋也

紙版

内容紹介

元「コカ・コーラ」全世界統括マーケティング・ディレクターが、
これからのマーケティングに必須となる視点を全解説する。

《「はじめに」より》
 これは本ではない。
 あなたが最短距離でマーケティングを学ぶためのマニュアルだ。
 これを読めば、成功を最大化し、失敗を最小化するための考え方が身につく。
 ここでは、マーケティングはなぜ、どうすればうまくいくのかを説明している。
 荒れ狂う大海原のような世界を渡っていき、変化を推進するためのガイドとなるだろう。

?マーケティングの現場で今すぐ使えるアドバイスが充実
・製品の何をアピールすべきか
・アイデアはどこから得るべきか
・広告は誰に向けるべきか
・広告はどこに出すべきか
・消費者調査ではどう質問すべきか
・調査結果を読み間違えないために、何に気をつけるべきか
・競合他社が価格を変えたとき、どう対応すべきか
・プライベートブランドとどう対抗すべきか
 ……ほか

?具体的な事例の成功・失敗の分析も収録
・コカ・コーラは、なぜ味を変えないのか。
・ラテンアメリカでコカ・コーラの売り上げを毎年10%アップさせた戦略。
・洗浄能力を謳ったP&G社とくつろぐ女性のイメージを打ち出したアヤックス社。
 台所用洗剤のシェアを伸ばしたのは……。
・著者の青春時代の憧れだったリーバイスのジーンズを、なぜ息子は欲しがらないのか。
・TVCMをやめたレッドブルが、売り上げを伸ばしたのはなぜか。
……ほか

目次

謝辞

日本版刊行にあたって

はじめに

序章

1章 マーケティングは感情分析だ

反射脳・感情脳・理性脳を理解する

重要な決断は「感情脳」が行っている
・人は恋をするのと同じように、ブランドにも恋をする
・ブランドへの恋は、自分の価値観の表明である

共感したがっている感情脳に寄り添う
・合理性への訴えはその場限りの効果
・マーケティングの「判断」は理性脳で行う


2章 マーケティングを最適化するアプローチ ~リサーチと組織の落とし穴

マーケティングを効果的にするリサーチとは
・押さえておくべき5つのリサーチ
・リサーチを台無しにする質問
・デザインの比較調査は不毛だ
・効果的な調査を行うための7つの注意点

マーケティング・マネージャーが誤解しがちなこと
・相関関係があれば因果関係があるとは限らない
・有意差は間違った判断を誘う
・インサイトを消費者に求めてはいけない
・5パーセントの成功者がやっていること

意思決定の道筋を整えたチームを目指す
・テーラーショップ型マーケティング部門の悪循環
・「工場型」でプロセスを最適化する

マーケティング工場での働き方
・「戦略」という言葉を正しく理解する
・戦略の指示出し「ブリーフ」の作り方
・作業時間を半減させる〝インサイト倉庫〟
・マーケティング工場では、スペシャリストが育つ

マーケティングチームの燃料「アイデア」を生むコツ


3章 ブランドへの恋を生み出す対話

誰に語りかけるか
・ブランドの成長と衰退の概略
・語りかけるタイミングをつかむ
・《ケーススタディ~バラタリア国のスニーカー市場》
・マーケターが語りかける相手・タイミングについて 総括(8の約束)

恋を生む対話のレッスン
・有意義な関係を作る9つのルール
・脳の働き方を踏まえたコミュニケーションを
・巧みなストーリーテリングのエッセンス
・ブランドの価値を伝えるストーリーの組み立て方

感情でつながる関係になるために
・人は感情によって生を実感する
・消費者の心をつかむシナリオ術

メディアの大きな変化とマーケティング
・新しいメディアを見過ごさない
・「○○の提供でお送りします」は消える
・素早い反応と透明性で信頼を確保する
・ターゲットのパターンを発見するメディア・ロボットの導入
・テレビから自社メディアへ
・マーケターがメディアについて心に留め置くこと

ウェブ時代のレーティング・ポイントを考える
・グロス・レーティング・ポイント(GRP)からの卒業
・新旧メディアに対応する評価システムの構築
・《ケーススタディ ~メディア選択プランの比較》

見た目がすべてだ
・DNAレベルで恋させる
・「愛着」という名の恋心


4章 財布を開きたくなる数字のマーケティング

価値と価格の関係性を知り尽くす
・コストとマージンでは計れないものの価値を見定める
・価値が適切な価格を決める
・価値を売上に変えるための施策

プライベート・ブランドの脅威と戦う

ラグジュアリー・ブランドという価値の特異性

衝動買いを誘う価値と価格
・買い物客・購入者・消費者を混同しない
・買い物客への仕掛け

マーケティングを成功させる土台づくり
・コミュニケーションは最後だ
・マーケティング投資決定は徹底して客観的に
・個々の活動によるリターンが減少しはじめるまで投資を続ける

値下げ以外のリピート売上を模索する

マーケティングにおける10の結論

おわりに

著者略歴

著:ハビエル サンチェス ラメラス
 IESEビジネス・スクールでMBAを取得後、マドリードでP&Gに入社し、アテネ、ブリュッセルで勤務。1996年にコカ・コーラ社に入社。東ヨーロッパ地区のマーケティングに携わる。1998年、スペイン・ポルトガルのマーケティング・ディレクターに就任。2000年、北ヨーロッパ地区マーケティング・ディレクター兼バルト諸国エリアマネージャーに就任。2003年、アトランタ本社のマーケティング・ディレクターとして、全世界の「コカ・コーラ」ブランドのマーケティングのトップに立つ。2007年からラテンアメリカのマーケティング担当副社長。2012年に手がけたスーパーボウルでのCMは視聴者投票で最高の評価を得たほか、カンヌ国際広告祭、エフィー賞、クリオ賞、オホ・デ・ラテンアメリカなど数々の賞を受賞。2013年、ヨーロッパのマーケティング担当副社長に就任。現在、ロンドンに拠点を置くトップライン・マーケティング・コンサルティング(Top Line Marketing Consulting)を創業し、CEOを務めている。

ISBN:9784491033754
出版社:東洋館出版社
判型:4-6
ページ数:256ページ
定価:1600円(本体)
発行年月日:2017年10月
発売日:2017年10月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KJS