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扶桑社新書

魂は、あるか?

「死ぬこと」についての考察

著:渡部 昇一

紙版

内容紹介

「死ぬこと」とは、どういうことか。 
知の巨人が到達した究極の答えとは?

息子・渡部玄一氏の「まえがき」より
~死の床にあって父は「自分ほど幸せな者はいない」と言い切りました。そして出会う人すべてに感謝の気持ちを表し、死の直前まで取り乱すことはありませんでした。それはある確信を持った者にしかあり得ない、見事な最期であったと思います。<中略>私は父の、そしてこの本のおかげで、もし将来私の息子が「死」について悩んでいたら確信を持ってこう言うでしょう。「お前、それは何の心配もないぞ」と。それが父の残してくれた、大切な遺産です。~


目次

序章 「死」を身近に感じ始めたとき
・本当の心の安らぎを得るにはどうしたらよいのか?
・「死」の不安は、自らの経験の中に答えを求めても、解消できない
・私に霊的な世界を垣間見せてくれた、伯母の不思議な力
・「人間には、肉体を超えた何物かがある」と教えてくれた、母の死

第一章 肉体は亡びても、魂は存在するのか?
・死は、前触れもなく襲ってくる
・「神は存在するか?」を問う三つの証明法
・人間に宿る「科学的精神」と「繊細なる精神」について
・「身体」から「精神」を分離させてしまったデカルトの罪
                 ・・・etc.


第二章 不安をもつのは、そもそも
「人間とは、宙ぶらりんな存在」だからである
・知らないうちに嵌まってしまう”永遠の命を求める”という泥沼
・じつは、非常に重要な「死」の後のこと
・数学者パスカルは、なぜ”不可思議な世界”の存在を信じたのか?
・キリストが示した善なるオカルトと邪悪なオカルト
               ・・・etc.

第三章 魂の存在を否定した進化論について
・宗教界を震撼させた大問題--人間とサルとは、どこが違うのか? 
・人種差別の元凶となった19世紀の”進化論”ブーム
・虫の採集から、「適者生存」を発見したウォレスの偉大な功績
・『種の起源』を完成に導いた、ウォレスの「分岐の原理」 

第四章 人間を人間たらしめているものは、なにか?
・超一級の科学者たちが信じた、霊魂の存在
・サルから人間への途中で起こった
ウォンタム・リープ(量子力学的飛躍)現象
・人間の言葉だけが持つ重要な特徴
・言語を持った人間の脳に、何が起こったのか?
                   ・・・etc.

第五章 奇跡なくして、宗教は成立しない
・なぜ、ピウス九世は
知識人の失笑を浴びても、奇跡を教義に取り込んだのか?
・世界を震撼させた「ルルドの奇跡」
・理論というのは、常に、より高度な理論の出現に怯えている
・不安を前にしたら、自分の”心張り棒”がなにかを、問いかけてみることだ

第六章 私は、「死後の世界」が存在するほうに賭けた
・古代、日本人は言葉に霊的なものを感じる感性を持っていた  
・人間は、物理的な肉体だけで成り立っているわけではない
・自然科学賛美に対するカレルの警鐘
・なぜ霊魂を表す言葉は、「息」や「呼吸」と関連しているのか? 

私が数十年間考え続けてきた「霊魂論」の結論

ISBN:9784594077860
出版社:扶桑社
判型:新書
ページ数:228ページ
定価:850円(本体)
発行年月日:2017年09月
発売日:2017年09月04日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QRA