見抜く力
著:姜 尚中
紙版
内容紹介
私たちが暮らす日本では混迷が続き、現実の動きが余りにも速く、しかも流動的で、なかなか見通しが困難な状況だ。とはいえ、日本社会の閉塞感の中にあっても、私たちは個々の暮らしに向き合い、自分らしく掘り下げ、それぞれの人生を全うすることは必ずできる。一人ひとりが確信をもって主体的に生きるための「姜流哲学」が満載のオピニオン&エッセイ集。
目次
■第1部:テーマ 時代を見抜く
西日本新聞で連載中の大型コラム「提論 明日へ」(2011年3月20日~2017年4月2日)から抜粋。先行き不透明な日本社会の針路を提言する。
独裁国家の行方~北朝鮮リスクに向き合え/リーダーの条件~まず骨太のビジョンを語れ/日本再生へ~カギを握る地域統合構想/国家の誇り~尊敬を集める外交へ傾斜を/国力の消耗~共存し得ぬ富国と強兵/イスラム国~日本が選択すべきもの/日米韓と日中韓~「連携」と「協力」同時に/熊本地震~防災へ、九州はひとつに/ポピュリズムのうねり~進む脱真実、脱民主主義 他
■ 第2部:テーマ 人生を見抜く
政治学者である著者が、日々の暮らしで感じたことや、ふと心に浮かぶ言葉や思い出の風景について、エピソードを交えながら丁寧につづる。自分らしい暮らし方が見えてくる、生きるヒントが満載のエッセイ。毎日新聞連載「こころの情景」(2015年4月~2016年3月)の11作品に加筆し、さらに新規原稿7本を加えて構成する。
生き続ける初恋の思い出/母の海から、父の山へ/「生き生きと斜陽」する文化産業/ゴルフの中の「静」の美/熊本舞台、疾風怒濤の映画主演/スローで行こう/人たらしの声/臭いの情景/動く世間・タクシー/夕焼けの記憶 他