おさかなちゃん
おさかなちゃんの できた!
ママ、みてみて!
著:ヒド・ファン・ヘネヒテン
著:古藤ゆず
内容紹介
ちっちゃなおさかなちゃんの大事な石がわれちゃった。悲しくなったおさかなちゃん…でもね、とってもいいことを思いついたのです! …世界中をうるっとさせたベルギーの絵本を、乳幼児向けにアレンジ。黒背景&透明感のある色彩に、赤ちゃんもきゃっきゃっ。
目次
1 こどもの視線をとらえるかわいい表紙
2 あわがぷくぷくのぼってくる、海の中の絵の見返し
3 ちっちゃなおさかなちゃんが主人公の物語
4 おまけの物語をつたえる裏表紙
【お話の一部を、ためし読み!】
ひろ~い ひろ~い うみの なか
いしの つみきを つくったのは…
ちっちゃな おさかなちゃん。
あっ
クニャゴンの あしに あたって、こわれちゃった。
「ママに みせたかったのに…」
おさかなちゃん、なみだが ぽろん。
ポワリンが ぽわ~っと やってきて
「おさかなちゃん、なかないで」
ちゅっ
…つづきは本を読んでくださいね。
【日本の読者へ向けて、たくさんの工夫をこらしました!】
実は、ベルギーで発売された原書は、もう少し上の年齢に向けた絵本でした。絵のかわいさやストーリーのあたたかさなどから判断し、日本版は、0・1・2さい以上のこ・ヌもと、ママ両方に向けた絵本をめざしました。
0さいから楽しめるよう、色や文のフレーズ、本のつくりなど、さまざまな工夫をこらし、アレンジしています。
◯ 色のアレンジ
*原作者の許可を得て、絵の一部を明るくし、陽のあたる地面の感じなどを表現し、おだやかで安心した世界観を強調しました。
*全ページ通している背景の海の美しい黒色。あるページには、淡いラベンダー色で「あっ」、あるページには、ほんのりサクラ色で「ちゅっ」など、透明感のあるカラーの文字を入れることで、相対的に海の水がすんでいる様子を伝えました。
◯ 文のアレンジ
*お話にちりばめられた、さまざまな感情……たとえば、つみあげた石がくずれてしまったシーンにある「(涙が)ぽろん」の文字。こどもらしい感情が文字のビジュアルでも伝わるよう、涙をこぼすおさかなちゃんのそばに、こどもが書いたようなフォントで添えられています。
ほかのページにも、「よいしょよいしょ」「にこっ」など。言葉の内容にあわせ、配置や色、フォントなどを総動員して、ビジュアル的に感情を伝えました。
*「ヒョコッタが きたよ」「てっぺんに のせるよ」というように、ほとんどの文は2~3文節の、リズミカルな言葉で構成。読み聞かせるママが、1回めから、読みまちがえたり、つまったりすることなく、じょうずに読めるように。また、聞いているこどもが、1回聞いただけで内容が頭に入るように、文の短さにとことんこだわりました。
◯ つくりのアレンジ
*原書は大きめのサイズでした。日本版では、広げてみたときにこどもの視野にちょうどおさまりやすいよう、幅約40センチ弱の見開きに、サイズを変更しました。
*破損しにくいよう、ページには約1ミリの厚さの紙を採用し、丈夫で、そのわりには軽いボードブックに仕上げました。もちろん、安全を配慮し、表紙やページの角を丸くしています。
*表紙やページには、つるつるの表面加工をすることで発色をアップさせ、色あざやかな誌面にしました。そして、万が一汚れても、ふきとりやすくしました。
*外カバーをつけることで、輸送時や店頭での本体の汚れや破損を減らし、低価格をキープ。さらに購入後、カバーをはずして読むときには、汚れの少ない、きれいでシンプルな表紙が現れます。