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白水uブックス 213

ビリー・ザ・キッド全仕事

著:マイケル・オンダーチェ
訳:福間 健二

紙版

内容紹介

血は死ぬまでおれについてまわった首飾りだ
 左利きの拳銃、強盗や牛泥棒を繰り返し、21人を手にかけた殺人者にして、多くの女たちに愛された伊達者――西部の英雄ビリー・ザ・キッドの短い生涯は数々の伝説に彩られている。友人にして宿敵の保安官パット・ギャレット、のっぽの恋人アンジェラ・D、無法者仲間でライフルの名手トム・オフォリアードら、ビリーをめぐる人々。流浪の日々と束の間の平和、銃撃戦、逮捕と脱走、そしてその死までを、詩、散文、写真、関係者の証言や架空のインタビューなどで再構成。ときに激しい官能、ときにグロテスクなイメージに満ちた様々な断片を集め、多くの声を重ねていく斬新な手法でアウトローの鮮烈な生の軌跡を描いて、ブッカー賞作家オンダーチェの出発点となった傑作。カナダ総督文学賞受賞。作品の成り立ちを作者自ら振り返った2008年版「あとがき」を追加収録。

著者略歴

著:マイケル・オンダーチェ
1943年生まれ。カナダの作家。詩人として出発し、西部のアウトローの伝記に取材した『ビリー・ザ・キッド全仕事』(70)で詩と小説の融合を試み、カナダ総督文学賞を受賞。『イギリス人の患者』(92)ではブッカー賞受賞、映画化もされて世界的人気を博した。他に『ライオンの皮をまとって』『アニルの亡霊』『ディビザデロ通り』『名もなき人たちのテーブル』などの邦訳がある。
訳:福間 健二
1949年、新潟県生まれ。詩人・映画監督、首都大学東京名誉教授。2011年、詩集『青い家』で萩原朔太郎賞と藤村記念歴程賞をダブル受賞。その他の著書に『福間健二詩集』(思潮社)、『会いたい人』(思潮社)、『佐藤泰志 そこに彼はいた』(河出書房新社)、訳書にマイケル・オンダーチェ『ライオンの皮をまとって』(水声社)、リチャード・ブローティガン『ブローティガン 東京日記』(平凡社)、映画監督作品に『わたしたちの夏』『あるいは佐々木ユキ』『秋の理由』などがある。

ISBN:9784560072134
出版社:白水社
判型:新書
ページ数:216ページ
定価:1400円(本体)
発行年月日:2017年04月
発売日:2017年04月12日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DC