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翰苑 2016.11 Vol.6

他著:姫路大学人文学・人権教育研究所
他著:綱澤 満昭
他著:和田 典子

紙版

内容紹介

特集は「童謡が生まれるとき」と題し、大正7年、雑誌『赤い鳥』の創刊と共に誕生し今日まで百年近く日本の子ども達に親しまれてきた「童謡」の歩みをふり返ると同時に、日本の「童謡」が生まれた背景についても述べられている。
明治14年を起点として主に学校音楽として広まった小学唱歌は歌詞の難解さや詞と曲の不整合などが批判され、そうした唱歌に対決して、芸術として真価のある純麗な子どもの歌が志向する動きが生まれた。
明治・大正期に第一線で活躍した詩人、作家、評論家、歌人、画家たちの多くが、新しい日本の「童謡」を生み出すことに好意的であったことに驚かされる。
「童謡」の歩みについて、それぞれの論者が、鈴木三重吉、与田凖一、阪田寛夫を取り上げて紹介している。

目次

【巻頭エッセイ】
労働について/綱澤満昭
【特集】
特集「童謡が生まれるとき」に寄せて/和田典子
童謡の歩みをふり返る―誕生期の活力を中心に/畑中圭一
鈴木三重吉の『赤い鳥』への願いと、それぞれの童心・童語―北原白秋と三木露風の場合/和田典子
雑誌『赤い鳥』投稿童謡詩人たちの太平洋戦争―与田凖一を中心に/青木文美
阪田寛夫が描く子どもの心と言葉-日本の童謡史を変える革新性 /谷 悦子
保守主義と橋川文三/綱澤満昭
「女工哀史」と竹久夢二/丘山 満州男
列女伝瞥見(下)-高麗史烈女伝と大日本史列女伝/ 渡瀬 茂
「士農工商」的身分観の払拭をめざす社会科歴史授業開発/和田幸司
第三回総選挙における肥塚龍の選挙運動について―兵庫県第八選挙区の選挙運動を中心として/ 竹本敬市
【連載】
人権とは何か/和田幸司

著者略歴

他著:綱澤 満昭
姫路大学学長 人文学・人権教育研究所所長
専門は近代日本思想史
主な著書 『日本の農本主義』(紀伊國屋書店)、『未完の主題』(雁思社)、『柳田国男讃歌への疑念』(風媒社)、『日本近代思想の相貌』(晃洋書房)、『鬼の思想』(風媒社)、『愚者の精神史きれぎれ』(海風社)、『思想としての道徳・修養』(海風社)、『宮沢賢治の声』(海風社)、『異端と孤魂の思想』(海風社)など
他著:和田 典子
姫路大学 人文学・人権教育研究所 教授、博士(文学)専門は日本文学・文化、児童文学・文化、幼児教育
主な著書 『三木露風 赤とんぼの情景』(神戸新聞総合出版センター)〈日本児童文学会奨励賞受賞、及川記念賞受賞〉、ネットミュージアム兵庫文学館「三木露風館」(執筆・監修 兵庫県教育委員会)http://www.bungaku.pref.hyogo.jp/ など

ISBN:9784876160433
出版社:海風社
判型:A5
ページ数:232ページ
価格:1200円(本体)
発行年月日:2016年11月
発売日:2016年11月04日