ゴッド・スパイダー
著:三浦 明博
紙版
内容紹介
2兆円の発明も、一晩でゼロになる。研究者の日々野は、成功すれば世界初となる人工蜘蛛糸の量産化研究に邁進していた。しかしある日、大学時代の友人・片桐が量産化に成功する。彼は大学在学中、イントラネットへのサイバーアタックにより、貴重な研究データを消失させた過去をもっていた。乱歩賞作家が長期の取材に基づき書き下ろす、会心の社会派ミステリー!
2兆円の発明も、一晩でゼロになる。
研究者の日々野は、成功すれば世界初となる、人工蜘蛛糸の量産化の研究に邁進していた。しかしある日、ベンチャー企業が量産化に成功したのニュースが飛び込んでくる。企業のトップは、大学時代の友人の片桐だった。片桐は在学中、大学イントラネットへのサイバーアタックにより、貴重な研究データを消失させた過去をもっていた。
ときを同じくして、新聞記者の広瀬は大手通販サイトを利用しようとするもアクセスできず、調べを進めるうちにハッカーに攻撃されているであろうことがわかる。
ハッキング対策にかかる費用は膨大だ。研究データを守るため国に費用を出させるためには、同様の被害が出ないようにするため、企業にすぐさまハッキングの事実を公表させるためには、有効な手はあるのだろうか。
乱歩賞作家が長期の取材に基づき書き下ろす、会心の社会派ミステリー。
目次
十三年前 日々野準
1 ビッグニュース
2 蜘蛛の網
3 二つの疑惑
十二年前 片桐正平
4 妻の興奮
5 危機
6 恋愛解禁
八年前 四ノ宮灯と白百合真澄
7 ボット
8 迷走
9 ブラックハット
八年前 四ノ宮灯
10 隠し事
11 スクープ
12 覚悟
八年前 黒石孝之
八年前 片桐正平
13 去りゆく者
14 逮捕
15 おたく少女
七年前 日々野準
16 質量保存の法則
17 再会
エピローグ