地域から見た戦国150年 5
東海の戦国史
天下人を輩出した流通経済の要衝
著:小和田 哲男
内容紹介
東海地域において、戦国時代の150年間にどのような歴史が展開したのか。信長、秀吉、家康などの天下人はもちろんのこと、全国的にも名の知られた今川・斯波・土岐・斎藤・北畠氏など数多の有力武家を輩出し、戦国の世を動かしていったのはなぜなのか。本書では、東海地域の大名の興亡を中央権力との関わりの中に位置づけ、また経済、宗教、文化といった動向についても、最新の知見を踏まえて、分かりやすく紹介する。
目次
はしがき
第一章 応仁・文明の乱と守護大名家の盛衰
1 乱の要因となった斯波氏の家督争い
2 尾張守護代織田氏と美濃守護代斎藤氏
3 戦国大名化に成功した駿河の今川氏
4 伊勢と飛驒の「国司大名」
第二章 戦国大名の領国経営
1 斎藤道三の美濃国盗り
2 三河をめぐる今川・織田の抗争
3 「甲相駿三国同盟」の成立と今川氏の黄金時代
第三章 織田信長の登場
1 織田信長の尾張統一
2 桶狭間の戦い
3 桶狭間の戦い後の信長と家康
4 信長の美濃・伊勢への侵攻
5 一向一揆との熾烈な戦い
第四章 徳川・武田の全面戦争
1 徳川家康の三河支配
2 家康と信玄が結んで今川氏を滅ぼす
3 三方原の戦い
4 長篠・設楽原の戦い
5 武田家を滅ぼす信長・家康
6 本能寺の変と家康
第五章 豊臣秀吉の天下統一と東海地域
1 清洲会議から賤ヶ岳の戦いへ
2 局地戦では家康が勝った小牧・長久手の戦い
3 秀吉必死の家康懐柔策
4 家康の五カ国支配
5 小田原攻めとその後の大名配置
第六章 関ケ原の戦いから大坂の陣へ
1 秀吉の死と石田三成・徳川家康の対立
2 関ケ原の戦いと戦後処理
3 家康の駿府大御所時代
4 大坂の陣で豊臣家を滅ぼす
第七章 商品流通経済の発展
1 陸上交通と海上交通
2 戦国大名による特産品の奨励
3 金山開発
第八章 戦国文化史上の東海地域
1 信仰と文化
2 茶の湯と和歌・連歌の隆盛
3 さまざまな芸能
参考文献
あとがき
関係年表
事項索引
人名索引