妄犬日記
著:姜 信子
紙版
内容紹介
■ 女と男の間を行き交い、流れてやまない情念の渦を、文と絵で描きとめる現
代の語り物、愛の絵草紙。
そのつぶやきは、恐ろしくも、底深いひととひとのかかわりの真実をあらわ
にし……。
■ 拷問の隠れた美学と従属のひそやかな快楽、この禁断の実が愛することの限
りない語りを紡いでゆく。犬こそ王様の支配者──サディズムとマゾヒズム、
支配と被支配の反転にこそ、生きてあるひとの存在のほんとうがひそんでいる。
目次
プロローグ
星の教え
そもそもの1 またの名を「漠たる王様」
そもそもの2 またの名を「呪われたるK」
犬
調教
指
考える
服従
呟き
読書
首輪
黒い歌1
ふたたび読書
におい
黒い歌2
手紙 〈拷問〉についていつも考えている女王様へ
ふたたび服従
秘密
女王様より一言
またもや読書