出版社を探す

有隣新書 78

相模湾 深海の八景

知られざる世界を探る

著:藤岡 換太郎

紙版

内容紹介

首都圏の南に位置する深海・相模湾では今も様々な地球科学現象が起きている。海洋生物の宝庫である相模湾の秘密に迫る。

目次

まえがき
序章  日本列島の海岸と湾
世界の中の日本/中部日本の特徴/深海湾と日本の最高峰(富士山)との落差/
半熟の卵―地殻、マントル、核/ヒプソグラフ(ヒプソグラム)/
代表的な岩石/深海の調査のむずかしさ
第一章  相模湾の形と素材
プレート境界にある相模湾/相模湾の最初の地形図/相模湾の最新の地形図/
鯨瞰図とは/相模湾の鯨瞰図/相模湾の水系図/相模湾の地形区分/相模湾の地質/
相模湾の重力異常と地磁気異常/相模湾の地殻熱流量/
初島沖深海底総合観測ステーション/音波探査記録/一九七二年の酒匂川洪水/
相模湾西部の火山/幻の湘南火山帯/西相模湾断裂/相模湾のテクトニクス/相模湾の誕生
第二章  相模湾の変わった住人たち
相模湾の珍しい生物/海洋生物の棲息場所/相模湾の深海生物/
相模湾の珍しい生物/海洋生物の棲息場所/相模湾の深海生物/
CoMLであきらかになった生物の多様性
第三章  日本の海洋生物研究の始まり
相模湾は生物の宝庫/相模湾の最初の生物研究/
日本の海洋生物研究の生みの親モースの貢献/江の島の地形/
海洋生物の研究に貢献した青木熊吉/昭和天皇/相模湾周辺の水族館/
京急油壺マリンパーク/葉山しおさい博物館/新江ノ島水族館/葛西臨海水族園/
横浜・八景島シーパラダイス/しながわ水族館/ヨコハマおもしろ水族館/最近の水族館
第四章  相模湾に流れているものや味付けしているもの
相模湾の表層や底層を流れる水/相模湾に入り込む水
第五章  相模湾八景
その一 初島生物群集/その二 海底地滑り/その三 熱川沖の長大溶岩流/
その四 沖ノ山堆の化学合成生物群集 海上の道と海底の道/
その五 海底谷とごみ/その六 深海底の定点観測/
その七 海面変動と地殻変動/その八 深海の歳時記
第六章  相模湾はいつどのようにしてできたのか
神奈川の大地の生い立ちの概略/二〇〇〇万年前の日本列島/フォッサマグナの形成/
日本海の形成と拡大/北部フォッサマグナの形成/
伊豆・小笠原弧の衝突/最後の衝突/相模湾と駿河湾の形成
第七章  相模湾を取り巻く博物館とジオパーク 
神奈川県立生命の星・地球博物館/平塚市博物館/横須賀市自然・人文博物館/
千葉県立中央博物館/ジオパークとは/伊豆大島ジオパーク/伊豆半島ジオパーク/
箱根ジオパーク/バイオジオパーク/相模湾をメガバイオジオパークに/博物園の構想
第八章  相模湾はなぜ生物が多様なのか
生物が多様な条件の概略/相模湾の形と砂や泥/相模湾を埋める土砂/
相模湾の水循環/相模湾の火山活動や断層運動/断層運動と海面変動/
海岸線の変化と地殻変動や気候変動/駿河湾と富山湾
終章  相模湾の災害とこれから起こること
相模湾で起こったさまざまな自然災害/海底火山活動/地震活動/
地震と火山活動の集中する平安時代と江戸時代/津波/台風/水害/
温暖化や寒冷化/海洋生物と災害/新しい相模湾
あとがき
参考図書

著者略歴

著:藤岡 換太郎
1946年生まれ。東京大学大学院修士課程修了。理学博士。専門は海洋底地球科学。
元独立行政法人海洋研究開発機構特任上席研究員、神奈川大学・桜美林大学非常勤講師。
日刊工業新聞優秀図書賞、海上保安庁長官表彰を受ける。
著書『山はどうしてできるのか』講談社、『海はどうしてできたのか』同、『川はどうしてできるのか』同、『海がわかる57のはなし』誠文堂新光社、編著『日本海の拡大と伊豆弧の衝突』有隣堂など

ISBN:9784896602227
出版社:有隣堂
判型:新書
ページ数:216ページ
定価:1000円(本体)
発行年月日:2016年06月
発売日:2016年06月06日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PDZ
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:RBKC