新潮文庫
大地の牙 満州国演義六
文庫版
著:船戸 与一
紙版
内容紹介
「帝国政府は爾後国民政府を対手とせず」。日本は中国との交渉の道を自ら鎖した。徐州、武漢での作戦を成功させたものの、「事変」は泥沼化の一途を辿る――。敷島太郎は愛人の身体に溺れ、次郎は柳絮のごとく彷徨い続ける。三郎は復讐に身を焦がし、四郎は陰謀の犠牲者を茫然と見つめた。そして、満蒙国境ノモンハンで、日ソが激突する。大陸に凱歌と悲鳴が轟く。混沌の第六巻。