自転車少年(チャリンコボーイ)
著:横山 充男
絵:黒須 高嶺
紙版
内容紹介
高知県の大河沿いの町で、八・五キロのコースを、小学生三人組みのチームで二周する自転車のタイム・トライアルレースが開催された。
旗がふりおろされると同時に飛び出した、ちょっとめずらしい取り合わせの中小の三人。
「ヒャッホー」とさけぶムードメーカーの吉平、自転車は坂道に強いマウンテンバイク。
「ゴーッ」とあわせたキャプテンの颯太、自転車はスポーツ車のクロスバイク。
「ラジャー」とこたえた情報係の晴美、自転車はがっしり型のランドナー。
断トツ優勝候補は、南小のチーム。本気で、あいつらに勝ちてーっ!
ゴールが見えてきたぞ、距離にして一キロ。よっしゃ。勝負はここからだぜ!
カシャカシャカシャ、シャリシャリシャリ、シャーシャーシャー……、聞こえてくるのは、三台のちゃりんこの音だけだ。はじけろ、小学校高学年男子!