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千年先に届くほどに

著:姜 信子

紙版

内容紹介

 いのちを燃やすための〈声〉は、いまどこに響いているのだろう。国境を越え、言葉の壁を越え、生死の境をも越えて、ほんとうのいのちの歌を探した漂泊の記録。さて、どうやって生きたものやら? 声に聴け、歌を拾え!
 日常を埋め尽くしている電子音の海を離れて、耳を澄ましてみよう。そこには、戦災から立ち上がろうとする人びとの営みを包んだ、昭和の心の歌があり、人間の世界を呪う、ミナマタの野生の祈りがあり、底知れない生存の深みを伝える、ハンセン病詩人の声がある。いのちの輝きにあふれた南島のおばあや、異郷に生きる歌人たちと一緒に歌ってごらん、踊ってごらん。
 死と沈黙の領土を超えて、千年先まで届く、声の祈りをいま……。

目次

  目 次
 プロローグ 声の旅人              旅する声
語りえぬ命の記憶のために               旅のはじまり
  ──ミナマタからハンセンへ──              生き抜く力
  声が失われる                      死者たちに
  はるかな歌                       名前を返せ
  鬼の唄                         歌の旅人
  母を想えば                       長い旅
私は顔の巡礼                    エピローグ 声の祈り

著者略歴

著:姜 信子
1961年横浜市生まれ。作家。恵泉女学園大学客員教授。85年、東京大学法学部卒業。86年に「ごく普通の在日韓国人」でノンフィクション朝日ジャーナル賞受賞。著書に、『ごく普通の在日韓国人』『かたつむりの歩き方』『わたしの越境レッスン』『うたのおくりもの』(いずれも朝日新聞社)、『日韓音楽ノート』『ノレ・ノスタルギーヤ』『ナミイ! 八重山のおばあの歌物語』『イリオモテ』(いずれも岩波書店)、『棄郷ノート』(作品社、熊本日日新聞文学賞受賞)、『安住しない私たちの文化 東アジア放浪』(晶文社)、『追放の高麗人』(石風社、地方出版文化功労賞受賞)などがある。

ISBN:9784906791460
出版社:ぷねうま舎
判型:4-6
ページ数:220ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2015年06月
発売日:2015年06月23日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DNL
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:DS
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:1FPJ