ヘイト・スピーチという危害
著:ジェレミー・ウォルドロン
訳:谷澤 正嗣
訳:川岸 令和
紙版
内容紹介
ヘイト・スピーチとは何か。それは社会の何を壊すのか。ヘイト・スピーチが不快感をもたらすことは規制の根拠にはならない。それは人の「尊厳」を傷つけるから規制されるべきなのである。ヘイト・スピーチが攻撃するのは、社会の基盤そのものである。ではヘイト・スピーチ規制と、表現の自由はどう両立するか。日本と同じくヘイト・スピーチ規制のないアメリカの議論を紹介し、ヘイト・スピーチの定義、その問題点、法規制の根拠を、様々な角度から明らかにする。
目次
第一章 ヘイト・スピーチにアプローチする
第二章 アンソニー・ルイスの『敵対する思想の自由』
第三章 なぜヘイト・スピーチを集団に対する文書名誉毀損と呼ぶのか
第四章 憎悪の外見
第五章 尊厳の保護か、不快感からの保護か
第六章 C・エドウィン・ベイカーと自律の議論
第七章 ロナルド・ドゥオーキンと正統性の議論
第八章 寛容と中傷
謝辞
訳者解説
原註
索引