FUKUOKA U ブックレット 8
よみがえる夢野久作
『東京人の堕落時代』を読む
著:四方田 犬彦
紙版
内容紹介
【夢野久作・生誕125周年】天才芸術家は作品を通して未来を予測する――夢野久作こそまさにこの言葉を実践していた小説家であった。わたしたちが彼の作品から学ぶべきものは、実はたくさんある……夢野久作を読むという行為は、これからも、いやこれからこそ、真に開始されなければならない。
目次
宮沢賢治と比較する
日本の伝統文化と西洋の新思潮
巨大な父/三人の息子
福岡という特別の場所
『近世快人伝』の面白さ
繁栄と廃墟の東京
第三の空間――ロシアと満洲
満洲と韓国の連続性
大震災の東京に入る
ジャーナリスト・久作
「群衆」というアポリア
三・一一報道と何が違うのか
『暗黒公使』の世界
「日本人の堕落時代」へ
◉夢野久作略年譜