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都市歴史博覧

都市文化のなりたち・しくみ・たのしみ

編著:白幡 洋三郎
編著:錦 仁
編著:原田 信男

紙版

内容紹介

何が都市をつくるのか。その都市からは何が生まれ、何を新たにつくっていくのか。
都市の誕生によって加速された、人間の文化の諸相を、全19編の論考から探る書。

本書は、都市ならではの産物としての「都市文化」を考えることを通じて、これまで気がつかなかったような日本の「発見」をめざそうとするもの。歴史を繙き「今」を改めて考えます。

目次

本書の意図(白幡洋三郎)



都市はぜいたく■白幡洋三郎


第Ⅰ部 なりたち

1 復元・水無瀬離宮—後鳥羽上皇の庭園都市■豊田裕章
2 「城市」と「食産」—中国の都市文化■金 哲会
3 中世都市の描き方—南フランスにおける都市の表象とアイデンティティ■図師宣忠
4 絵入り都市案内書の誕生—清末上海の出版文化と日本■唐権
5 日本庭園における西湖モチーフの具現化—景観表現の源泉を探る■李 偉
6 自然地域に移動する都市文化—現代アートによる里山と里海の再発見■西田正憲

第Ⅱ部 しくみ

1 中世パリと「水の商人」—パリのハンザ、水運ギルドの盛衰■天野史郎
2 『春日権現験記絵』に描かれた藤原俊盛邸の庭園■小野健吉
3 藩主の巡覧記—仙台藩主と秋田藩主■錦 仁
4 世界一周ツアーと実業家たちの日本発見—東京・大阪両朝日新聞社主催「世界一周会」をめぐって■竹村民郎
5 欲望都市・上海の誕生とその表象■劉 建輝
6 都市文化と現代の文化政策—文化アイデンティティの喪失と再生■端 信行

第Ⅲ部 たのしみ

1 中世チェコにおけるアルコール飲料—都市とビールの結びつき■藤井真生
2 粋から萌へ—現代サブカルチャーの起源としての近世都市文化■奥野卓司
3 近世庭園の遊び方—劇場と化す都市の庭園■町田 香
4 江戸のなかの異文化■原田信男
5 大衆演劇劇場探検記■パスカル・グリオレ
6 「房(バン)」の系譜—現代韓国の都市文化■申 昌浩

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執筆者紹介

著者略歴

編著:白幡 洋三郎
1949年、大阪府生まれ。京都大学大学院農学研究科博士課程在籍中に西ドイツ・ハノーファー工科大学に留学。京都大学農学部助手、国際日本文化研究センター助教授を経て、現在同センター教授。
著書に、『日本文化としての公園』(共著・八坂書房)、『プラトンハンター』(講談社/毎日出版文化賞奨励賞)、『近代都市公園史の研究』(思文閣出版)、『旅行ノススメ』(中公新書)、『カラオケ・アニメが世界をめぐる』(PHP研究所)、『大名庭園』(講談社)などがある。
編著:錦 仁
1947年、山形県生まれ。東北大学文学部文学研究科博士課程中途退学。秋田大学教育学部教授を経て、現在新潟大学現代社会文化研究科教授。
著書に、『中世和歌の研究』(桜楓社)、『在地伝承の世界【東日本】』(三弥井書店。徳田和夫・菊地仁)、『秋田県の民俗芸能』(秋田県教育委員会。井上隆明・齋藤壽胤ほか)、『浮遊する小野小町』(笠間書院)、『東北の地獄絵』(三弥井書店)、『小町伝説の誕生』(角川書店)、『金葉集/詞花集』(明治書院)、『なぜ和歌(うた)を詠むのか 菅江真澄の旅と地誌』 (笠間書院)などがある。
編著:原田 信男
1949年、栃木県生まれ。明治大学大学院博士後期課程退学、その後、角川文化振興財団角川日本地名大辞典編纂室勤務(非常勤)などを経て、札幌大学女子短期大学部専任講師翌年同助教授、同教授を経て、現在国士舘大学21世紀アジア学部教授。
著書に、『江戸の料理史』(中公新書/サントリー学芸賞受賞)、『歴史のなかの米と肉』(平凡社/小泉八雲賞受賞)、『中世村落の景観と生活』(思文閣出版)、『和食と日本文化』(小学館)、『食をうたう』(岩波書店)などがある。

ISBN:9784305705730
出版社:笠間書院
判型:A5
ページ数:460ページ
定価:4700円(本体)
発行年月日:2011年12月
発売日:2011年12月16日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JB