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中学生にわかる遠近法 1

筒で考える遠近法

著:古根 里峰

紙版

内容紹介

 この本は、どうして透視図(パース)のような描き方をするのかという疑問を持つ人に、その理由を丁寧に説明しながら、遠近法について解説しています。
 はるきという少年のところに、毎晩ミエモ博士が現れて、話しながら説明をしていく会話形式で進んでいきます。各ページにあるわかりやすい説明図や写真を見ながら、遠近法を学ぶことができます。
 遠近法を「正方形開口の筒」でのぞいた見え方で説明しているので、より身近なものとして遠近法を理解できます。「正方形開口の筒」で格子模様を見た「見え方」や「正方形開口の筒」を真っすぐのばしたとき、先端開口の「正方形枠」がどう見えるかから出発して、「筒に平行な直線」、「平行でない直線」、(以下は第2巻以降)「筒に直角の向きの等間隔の平行線」、格子天井や床タイルのような格子模様、水平線(地平線)、立方体の「見え方」などについて説明しています。
 原理から理解することで、その原理を応用することができ、透視図(パース)の画法に頼らずに、自分で考えて見え方をつくれるようになるでしょう。この本の内容を写真で確かめることだけでも自由研究の課題になるでしょう。
 全3巻構成で、第1巻は基礎的説明、第2・3巻は第1巻の基礎的説明を応用した内容で、写真や名画などの事例を豊富に載せています。第1巻の基礎的原理を応用して第2・3巻と進んでいくうちに、思いもしなかったような不思議な遠近法の世界が開けていき、楽しみながら遠近法を学べます。 
 この本は、遠近法の解説書ですが、当たり前のこととして日常見過ごしている「ものの見え方」を、科学としてとらえた本とも言えます。「ものの見え方」のきまりを、この本独自の法則とし、それを応用発展させ、写真なども使って確かめる、科学の調査・研究の進め方の構成となっています。科学の読み物としても読める内容となっています。
 また、図形の相似など中学数学をいろいろな章で応用をしています。中学数学の図形等を応用した数学の読み物としても楽しめるでしょう。
 全3巻構成で、第1巻は基礎的な説明が主な内容です。第2巻以降、第1巻の基礎的な内容を応用、発展させた事例を多数掲載していま
す。

一般の書店では取り扱われず、Amazonでのみ販売されるPOD書籍(注文ごとに印刷製本される書籍)です。

目次

目次とその概要

■ 1日目 眼が見えなかった人が見えたとき
 眼に入る景色を、どのように立体的な景色として感じているかを説明。

■ 2日目 かくれんぼ
 見える範囲と見えない範囲が眼と壁との位置関係でどうなっているかの説明。

■ 3日目 格子模様を筒で見る
 筒を通して格子模様を見て、距離と見える大きさとの関係に規則があることを見つけ、その規則をこの本独自の法則とする。

■ 4日目 筒の先にある<正方形の枠>の見え方
 筒を真っすぐのばした先にある正方形がどのように見えるかを考え、その見え方をつくり、確かめる。見え方に規則があり、独自の法則とする。

■ 5日目 なぜ法則通りに見えるのか
 なぜ、3、4日目で発見した法則通りに見えるのかの説明。

■ 6日目 人の姿の見え方
 人の姿が距離との関係でどう見えるか、その見え方を考えながら、見え方を描く方法を見つける。

■ 7日目 線路はどう見えるか-線路の中心から見る
 真っすぐの線路(以降<2本線>と記入)に筒の向きを平行にして、左右の中心を合わせたときの見え方をつくり、確かめる。

■ 8日目 線路はどう見えるか-筒を横に動かしたとき
 筒の向きを<2本線>に平行のまま、筒を横に動かしたときの見え方をつくり、確かめる。

■ 9日目 線路はどう見えるか-筒を上に動かしたとき
 筒の向きを<2本線>に平行のまま、筒を上に動かしたときの見え方をつくり、確かめる。

■ 10日目 筒を大きく動かして線路を見る
 <2本線>と筒の向きを平行にしたまま、筒を大きく動かして見る。

■ 11日目 筒に平行な直線の見え方を2点で描く
 直線の見え方上で、描きやすい2つの点を見つけて、その2点を結んで、直線の見え方を描く。

■ 12・13日目 筒に平行でない直線はどう見えるか-1・2
 筒に平行でない直線の見え方がどうなるかを考え、筒に平行な直線の見え方の描き方を利用して描く。見え方の「直線の向かう点」を描く方法を見つけ、それを独自の法則とする。

■ 14日目 直線を写真で見る-フィールド(1)
アメリカンフットボールのフィールドの写真で、それまで筒で考えた平行線の見え方を確かめる。写真の平行線(ライン)と撮影位置との不思議な関係を見つける。

■ この本だけで使われている法則・特殊用語
 巻末にまとめて説明をつけて解説。

第2巻以降は、第1巻の基礎的な内容を応用、発展させた事例を多数掲載。

著者略歴

著:古根 里峰
早稲田大学(建築)卒業、大学院(建築)修了
ドイツ大学建設局で研修、設計事務所在勤時より遠近法を
15年以上にわたり調査、研究
現在はフリーで遠近法について調査、研究を継続中

ISBN:9784991135309
出版社:MK工房
判型:B5
ページ数:200ページ
定価:1900円(本体)
発行年月日:2020年08月
発売日:2020年10月03日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WFA