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疫病と妖怪

アマビエと予言獣

著:常光徹
絵:楢喜八

紙版

内容紹介

[予言獣]を知っていますか?
新型コロナウイルス感染拡大のなかで話題になったアマビエ。
江戸時代後期以降、アマビエのほかにも、流行病、作柄などを予言したあと除災の方法を告げたという、さまざまな妖怪が登場します。
そうした妖怪は、妖怪研究者の湯本豪一さんにより「予言獣」と総称されています。
本書は、アマビエを手がかりに、目に見えない病魔と闘ってきた人々の悪霊退散の伝承をときあかします。
多彩な予言獣が大集合! 図鑑のような絵本(御利益つき!?)。
○大判サイズで迫力の写真とイラスト…貴重な図版を最高の技術で印刷しました。
○ダイナミックな観音開きページ。横の長さは1メートル!

著著の常光徹さん(国立歴史民俗博物館名誉教授)は、民俗学研究の第一人者。
世代を越えて熱烈なファンをもつ画家・楢喜八さんが江戸時代と現在をつなぎます。
この二人は1990年~2000年代初頭に大人気を博した『学校の怪談』(講談社)コンビ。本書では、編集、デザイン、写真、印刷担当も同書制作チームが再結成し、粋をこらしました。

予言獣は多くを語りません。
私たちはアマビエのメッセージを聞きとれていたでしょうか。
そして、予言獣は疫病だけでなく、戦争を予言します。
もしかしたら、その予言獣を見逃していないでしょうか?
今、予言獣の言葉に耳を傾けてみませんか。

目次

●新型コロナの流行と疫病
アマビエ登場
大人気のアマビエ
アマビエとアマビコ
予言する妖怪はアマビエだけではない
神社姫や姫魚は人魚のなかま
●コレラが大流行ーー予言獣出現の背景
コレラとまじない
さまざまな予言獣ーー江戸時代
クダン(件)がでた
豊年魚と悪病よけの人魚
明治のアマビコはつらかった
戦争を予言したクダン

著者略歴

著:常光徹
1948年高知県生まれ。國學院大學卒業。国立歴史民俗博物館名誉教授・総合研究大学院大学名誉教授。民俗学の著書に『しぐさの民俗学』『日本俗信辞典 衣裳編』(共に角川ソフィア文庫)、『魔除けの民俗学―家・道具・災害の俗信』(角川選書)など。児童書に『学校の怪談』全19巻/楢喜八絵(講談社KK文庫)、絵本に『妖怪図鑑』/飯野和好絵、『じごくにいったかんねどん』/かつらこ絵(共に童心社)など。
絵:楢喜八
1939年樺太に生まれる。1968年ミステリマガジン(早川書房)でデビュー以来、ミステリー・SF・ユーモア小説を中心に装画・挿画を手がけ、幅広い世代のファンをもつ。1978年講談社出版文化賞、2004年田河水泡賞受賞。2020年『誰かが見ている―楢喜八作品集』(こぶな書店)、2021年『転校生の花子さんとヨゲンジュウ』(ヒマール/こぶな書店)刊行。

ISBN:9784991084249
出版社:こぶな書店
ページ数:48ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2023年04月
発売日:2023年04月24日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBCC