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組織機能を阻害する労働者の行動研究

個別サポートによる反社会的行動の抑制

著:仙波亮一

紙版

内容紹介

本書は、2017年に広島大学大学院社会科学研究科に提出された博士論文に加筆修正を施したものである。
本書のテーマは「組織における反社会的行動」である。「自己愛タイプに適したサポートを上司が部下に提供し、部下の行動をマネジメントすることが重要」という結論は、労働紛争の予防に資するものだ。組織における反社会的行動研究の新たな方向性を示している点で、本書は研究者にとって必読の書であることは間違いないが、本書の知見を現場で生かすため、企業・団体の総務、人事担当者の方にもお薦めの1冊だ。

目次

まえがき 

序 章 目的と構成
 第1節 研究の背景
 第2節 問題と目的
 第3節 本研究の課題
 第4節 本論文の構成

第1章 自我脅威に関する先行研究
 第1節 自我脅威とは何か
 第2節 自己評価調整としての自己本位性脅威モデル
 第3節 上司・組織サポートが自己評価調整方略へ及ぼす影響
 第4節 小  括

第2章 組織機能阻害行動
 第1節 組織機能阻害行動に関する先行研究
 第2節 組織機能阻害行動の範囲
 第3節 既存尺度の問題点
 第4節 小  括

第3章 研究方法
 第1節 社会調査の課題に対するアプローチ方法
 第2節 自己評価調整についての質的研究の方法―第4章、第5章における研究方法
 第3節 組織機能阻害行動を測定する尺度の開発方法
 第4節 自己評価調整についての量的研究の方法
 第5節 小  括

第4章 自己本位性脅威モデルの事例への適用
 第1節 目  的
 第2節 方  法
 第3節 自己本位性脅威モデルに基づく事例の整理
 第4節 小  括

第5章 自己評価調整方略を選択するプロセスについての分析モデルの設定
 第1節 目  的
 第2節 調査方法
 第3節 自己評価の相違による自己評価調整方略の選択
 第4節 自我脅威状況における自己評価調整方略の選択プロセス
 第5節 分析モデルの設定
 第6節 小  括

第6章 組織機能阻害行動尺度の開発と信頼性・妥当性の検討
 第1節 目  的
 第2節 予備調査
 第3節 本 調 査
 第4節 信頼性と妥当性の検討
 第5節 小  括

第7章 自我脅威を知覚して組織機能阻害行動を選択するまでのプロセスの検討
 第1節 目  的
 第2節 研究1:分析モデルの検証
 第3節 研究2:自己愛タイプ別の分析モデルの検証
 第4節 自我脅威の知覚が自己評価調整方略の選択に及ぼす影響の検討
 第5節 小  括

第8章 組織におけるサポートの調整効果の検討
 第1節 目  的
 第2節 方  法
 第3節 結  果
 第4節 組織におけるサポートの調整効果
 第5節 小  括

終 章 考察と結論
 第1節 要  約
 第2節 考  察
 第3節 結  論

初出一覧
あとがき
参考文献
索  引

著者略歴

著:仙波亮一
1974年 愛媛県生まれ
2017年 広島大学大学院社会科学研究科博士後期課程修了、博士(マネジメント)
現 在 京都橘大学経営学部准教授
専 門 人的資源管理論、組織行動論

ISBN:9784991020421
出版社:博論社
判型:A5
ページ数:184ページ
価格:2150円(本体)
発行年月日:2023年01月
発売日:2023年01月31日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBF