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手から手へ 三浦綾子記念文学館復刊シリーズ 6

石の森

著:三浦綾子

紙版

内容紹介

「紙の本で読みたい」という声にお応えする“手から手へ 三浦綾子記念文学館復刊シリーズ”の第6弾。
「わたし」(主人公・早苗)の心をたどる物語。おもな舞台は札幌だが、早苗は、遠く道東の野付半島・尾岱沼まで足を伸ばすことになる。娘を前に酒に浸るママ、すぐ書斎に閉じこもるパパ。早苗の心配は尽きない。ある日、早苗は学校帰りに、ママが見知らぬ男と車に乗っているのを見かける。帰ってからさりげなく尋ねても、ママは語ろうとしない。妙に笑い、ウイスキーをあおっていた。早苗は車のナンバーを調べ、持ち主が詩人であることを知った。なんとその詩人は、パパが勤務する会社の社長の息子だった……。
大人になること、愛を知ること。その残酷さと尊さを知っていく少女の、傷つき揺れる青春の狂気を描く。

目次

第一章 燈のない部屋……7
第二章 霧雨の日……33
第三章 花びらの世界……59
第四章 深夜の電話……87
第五章 甘美の時……113
第六章 孤影……141
第七章 暗い道……167
第八章 ドアの内外……193
第九章 断ち切れぬ水……219
第十章 指定席……245
第十一章 木々の墓……271
第十二章 入江……297
第十三章 野に立つ虹……321
三浦綾子とその作品について……347

著者略歴

著:三浦綾子
1922年北海道旭川市生まれ。小学校教師、13年にわたる闘病生活、恋人との死別を経て、1959年三浦光世と結婚し、翌々年に雑貨店を開く。1964年小説『氷点』の入選で作家デビュー。約35年の作家生活で84にものぼる単著作品を生む。人の内面に深く切り込みながらそれでいて地域風土に根ざした情景描写を得意とし〝春を待つ〟北国の厳しくも美しい自然を謳い上げた。1999年、77歳で逝去。

ISBN:9784990838980
出版社:三浦綾子記念文化財団
判型:4-6
ページ数:362ページ
定価:1600円(本体)
発行年月日:2021年10月
発売日:2021年11月12日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ