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手から手へ 三浦綾子記念文学館復刊シリーズ 7

雨はあした晴れるだろう

著:三浦綾子

紙版

内容紹介

「紙の本で読みたい」という声にお応えする“手から手へ 三浦綾子記念文学館復刊シリーズ”の第7弾。
三浦綾子初期のジュニア向け小説を中心とした中・短編集。単行本未収録の貴重 な3作品を加えた合計6作品を収録し、新装版として刊行。
『雨はあした晴れるだろう』
高校3年生のサチコの日記形式で綴られる物語。義兄への恋心と、姉への嫉妬心 が揺れ動く様が描かれる。
『この重きバトンを』
年をとってからできた息子への、父からの手紙。一人の女性を愛して支えた半生 を振り返りながら、息子にも自分の人生を大事にしてほしいと願う。
『茨の蔭に』
政治活動を描いた異色の中編小説。札幌近郊の町の、町長選挙をめぐる駆け引き と攻防。否応なく巻き込まれる家族の苦悩が際立つ。
『片隅のいのち』
単行本初収録作品。知的障害を持つ波夫は、母が早くに亡くなり、父に育てられ たが、その父も死んで孤独になった。父が長年勤めた食品会社の社長が波夫を引 き取ってくれて、そこで働いているが……。
『長いトンネル』
のり子と啓一は従兄妹で同じ学校に通う小学4年生。のり子の父は借金がかさん で妻に逃げられてしまう。母がいなくなったのり子は悲しさと寂しさをこらえな がら懸命に生きるが、ある日、大きな事件が起こってしまう。
『カッコウの鳴く丘』
主人公は、貧しい家の娘・順子、中学三年生。順子はある日、級友の真寿子から 財布を盗んだと疑われる。真寿子の仲間の安枝、周子との三人から問い詰められ るが、居合わせた同じクラスの哲夫が順子をかばい、真寿子らを諭す。彼女らは 戸惑い反発し、そして結末は思わぬ方向へ。

目次

雨はあした晴れるだろう……5
この重きバトンを……67
茨の蔭に……115
片隅のいのち……377
長いトンネル……391
カッコウの鳴く丘……473
三浦綾子とその作品について……495

著者略歴

著:三浦綾子
1922年北海道旭川市生まれ。小学校教師、13年にわたる闘病生活、恋人との死別を経て、1959年三浦光世と結婚し、翌々年に雑貨店を開く。
1964年小説『氷点』の入賞で作家デビュー。約35年の作家生活で84にものぼる単著作品を生む。人の内面に深く切り込みながらそれでいて地域風土に根ざした情景描写を得意とし"春を待つ”北国の厳しくも美しい自然を謳い上げた。
1999年、77歳で逝去。

ISBN:9784990838928
出版社:三浦綾子記念文化財団
判型:4-6
ページ数:510ページ
価格:1700円(本体)
発行年月日:2021年10月
発売日:2021年10月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ