「さつま」から見た歴史断章 明日を創造する今鏡
著:中村 明蔵
紙版
内容紹介
それぞれの地域には、それぞれの深い歴史がある。それに虚心で対面し、その地域の歴史を掘り下げるべきである。その際に頼るのは、史料であり、資料である。同時にその史料・資料の信憑性を見極めることが必要であろう。
文献史料であれば、いつ書かれたものか、また、書いた人物はどのような立場の人なのか、ということは十分に承知して判読すべきであろう。それが考古資料であれば、いつ、だれの手によってどの場所から掘り出されたものかを検討しなければ、その歴史的価値の評価は困難となろう。
そして、できるだけ、その場所に臨んで、その史料・資料の存在した地域の空気を吸ってみることであろう。(本文第三部九章より抜粋)
目次
第一部
一章 島津氏墓地と廃仏殿釈
二章 江戸期の南部九州紀行
三章 大坂豪商が薩歴へ
四章 薩隅日三州経歴の旅
第二部
五章 古代薩摩の福祉政策
六章 石の文化をさぐる
七章 国家編入を拒んだ隼人
八章 隼人が見た薬師寺
第三部
九章 歴史思考と先入観
十章 国家と移住者
十一章 聖徳太子実像のナゾ
十二章 お金の不思議物語