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台湾二二八の真実

消えた父を探して

著:阮 美朱

紙版

内容紹介

娘は、消えた父の行方を追った…。
1947年、死者2万人以上を出したという台湾の「二二八事件」のさなか、新聞「台湾新生報」総経理(社長)の阮朝日が5人の男に拉致され、そして虐殺された。
その娘・阮美朱は父の失踪、そして謎めいた壮大な事件の真相を追う。
本書は——日本の戦後とも通底する台湾・戦後史の迫真のドキュメントである。

目次

序 李登輝(台湾・前総統)
日本語版への自序

一、父・阮朝日と私たち
 その日、父は捕らわれた
 父の道 遊学から実業家へ
 父母の結婚
 台北の新居
 我が家は本当に素晴らしい
 父母の教育方針
 芸術家としての父
 父の日記
 台湾新生報
 父の自動車事業
 手放さなかった彰化銀行株券
 父の編纂した北京語辞典
 台湾籍の日本兵看護記
 私の結婚

二、父のいない長い日々
 父の捜索
 ピアノの音と涙の痕
 孤募悲歌
 「お父さんに一目でも会いたい」
 財産は奪われた
 地方での悪性
 妹・美娃の誓い

三、血の涙で歴史を記す
 歴史の暗闇で夜明けを待つ
 日本で父の足跡を尋ねる
 異国で父を想う
 二二八交響曲
 李登輝時代
 統治者の文型
 父の葬儀
 天安門前の二二八
 中国への旅
 悲情城市
 泣き虫
 南港橋の冤魂

四、タブーの四十年
 タブーに踏み出す
 タブーよ、さようなら
 二二八記念館の設立
 父の「死亡」宣告
 二二八事件叛乱首謀者
 暗い夜の泣き声

エピローグ

著者略歴

著:阮 美朱
1928年、台湾屏東県生まれ。台北州立第三高等女学校を卒業。1947年、結婚後ほどなく二二八事件で父・阮朝日氏が拉致される。その後、音楽講師、ドライフラワーの講師などの一方、二二八事件および阮朝日氏に関係する資料の収集や事件の真相究明に努める。2002年、故郷に「阮朝日二二八記念館」を設立。二二八事件の真実を歴史にとどめるため、また広く知らせるため、テレビ、ラジオ、新聞、講演などを通じて発言している。講演は台湾ばかりでなく、日本やアメリカ、カナダでも行っている。二二八事件に関連した著書としては、『孤寂煎熬四十五年』『幽暗角落的泣声』などがある。

ISBN:9784944235285
出版社:まどか出版
判型:4-6
ページ数:256ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2006年02月
発売日:2006年02月03日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPC