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AKIRA ICHIKAWA COLLECTION 4

アルトゥロ・ウイの興隆

著:Bertolt Brecht
訳:市川 明

紙版

内容紹介

市川明によるドイツ語圏演劇翻訳シリーズ第4巻。

偶数頁にドイツ語原文を底本に即した形式で掲載し、奇数頁に日本語新訳を同様の形で掲載することで韻文劇の醍醐味である韻文のリズムと発話のリズムを再現した。
作品鑑賞のみならず、日独語比較研究を試みる読者・研究者の便をも図る意欲作であり画期的な一書である。

目次

アルトゥロ・ウイの興隆
 
註釈
解題

著者略歴

著:Bertolt Brecht
ドイツの劇作家、詩人、演出家。アウクスブルク出身。情緒や娯楽性に偏重し、現実から目を背ける従来の「美食的」演劇に反発し、新しい時代の演劇形式として、物ごとを理性的・批判的に見つめる「叙事詩的演劇」を提唱した。
1898年、アウクスブルクで裕福な製紙工場主の息子として生まれる。ミュンヘン大学哲学部に入学後、処女戯曲『バール』(1918)を執筆。ミュンヘンで初演された『夜打つ太鼓』(1919)が成功をおさめ、クライスト賞を受賞。その後次第にマルクス主義への関心を強めるようになる。作曲家クルト・ヴァイルとの共同作業による『三文オペラ』(1928)、また『イエスマンとノーマン』(1929–1930)などの教育劇を発表。ナチスが政権を握ると亡命生活に入り、その中で『第三帝国の恐怖と悲惨』(1937)や『肝っ玉お母とその子どもたち』(1939)『セチュアンの善人』(1939)を執筆し、政治活動にも力を注いだ。終戦後の1948年にドイツへ帰り、ベルリーナー・アンサンブルを設立して演劇の実践に努めた。1956年心筋梗塞のためベルリンで死去。
見慣れたものに対して違和感を抱かせ…
訳:市川 明
大阪大学名誉教授。1948年大阪府豊中市生まれ。大阪外国語大学外国語学研究科修士課程修了。1988年大阪外国語大学外国語学部助教授。1996年同大学教授。2007-2013年大阪大学文学研究科教授。専門はドイツ文学・演劇。ブレヒト、ハイナー・ミュラーを中心にドイツ現代演劇を研究。「ブレヒトと音楽」全4巻のうち『ブレヒト 詩とソング』『ブレヒト 音楽と舞台』『ブレヒト テクストと音楽──上演台本集』(いずれも花伝社)を既に刊行。近著に“Verfremdungen”(共著Rombach Verlag, 2013年)、『ワーグナーを旅する──革命と陶酔の彼方へ』(編著、松本工房、2013年)など。近訳に『デュレンマット戯曲集 第2巻、第3巻』(鳥影社、2013年、2015年)など。多くのドイツ演劇を翻訳し、関西で上演し続けている。

ISBN:9784944055852
出版社:松本工房
判型:新書
ページ数:510ページ
価格:1600円(本体)
発行年月日:2016年11月
発売日:2016年11月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:AT