図書館の近代
私論・図書館はこうして大きくなった
著:東條 文規
内容紹介
100年を越える図書館の歴史の中で、図書館はどのような働きをしてきたのか。近代日本史の中で、どのように位置づけられているのか。図書館勤続24年の筆者が、国家との関係を軸に、近代日本図書館史を綴った一冊。
目次
はじめに
●第一章 国家と図書館
【一】西洋図書館思想の導入
【二】各地での書籍館=図書館の設立
【三】国民形成のための図書館
【四】地方改良運動のなかの図書館
【五】日本図書館協会の設立
【六】「小松原訓令」と大逆事件
【七】「図書館書籍標準目録」
【八】国家的慶事と図書館
『図書館小識』の発行
一九二八年 昭和の「御大典」
一九四〇年「皇紀二六〇〇年」
【九】図書館大会での文部大臣諮問
●第二章 戦争と図書館
【一】帝国図書館の成立
【二】日露戦勝記念図書館
【三】シベリア出兵慰問図書
アメリカ図書館協会の戦争協力
日本図書館協会の戦争協力
【四】満洲事変、「支那」事変の慰問図書
【五】松本喜一の良書普及事業
【六】「新刊図書優先配給選定書目」
【七】国民精神総動員計画のなかの図書館
【八】読書普及運動から読書指導へ
【九】自主規制の強化と検閲
【十】戦災と図書館
●第三章 植民地と図書館
【一】植民地での図書館大会
「満鮮」大会
「京城」大会
「満洲国」大会
【二】朝鮮での図書館活動
【三】台湾での図書館活動
【四】「満洲」での図書館活動
満鉄大連図書館……柿沼介
満鉄奉天図書館……衛藤利夫
満洲国立奉天図書館……弥吉光長
【五】海外での焚書、略奪
●第四章 戦後社会と図書館
【一】国立国会図書館の創設
【二】図書館法の成立
【三】反省なき図書館人
【四】「図書館の自由」宣言へ
【五】「中小レポート」から日野へ
【六】一九七〇年代の「発展」
●第五章 図書館批判に向けて
【一】共有化できない「図書館の自由」
山口県立山口図書館問題
広島県立図書館問題
「図書館の自由」の深化に向けて
オウムと天皇
【二】図書館労働者運動
成果のあがらない専門職論
臨職問題への無対応
【三】図書館事業基本法状況
【四】『市民の図書館』路線への批判
【五】一九八六年IFLA東京大会
【六】日本図書館協会百年の総括
おわりに
注
索引
ISBN:9784939015199
。出版社:ポット出版
。判型:4-6
。ページ数:304ページ
。定価:2900円(本体)
。発行年月日:1999年03月
。発売日:1999年03月05日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:GL。