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遠山陽子俳句集成

著:遠山陽子

紙版

内容紹介

既刊句集『弦楽』『黒鍵』『連音』『高きに登る』『弦響』にくわえ、著者第6句集にあたる新作『輪舞曲(ろんど)』を集成。
巻末には、永島靖子・福田若之による「解説」および「自筆年譜」「解題」「初句索引」を付す。

句業60年余、『評伝 三橋敏雄―したたかなダンディズム―』の著者による、ひたすらな俳句の響き。

父ほどの男に逢はず漆の実
白芥子をまはり躰が逢ひにゆく
橋を来る揚羽に双手ひろげたる
卯月浪この子を抱き飽きにけり
呼ぶ声を空は返さず花ぐもり
もう誰の墓でもよくて散る桜
嗅いでから抱く赤ん坊朝ぐもり
雨から雪へ老人ばかりのタンゴ
桃と桃かすかに触れてゐてこはい
謎のないわたしと老いた梟と
花ふぶき花ふぶき机上死こそあらめ
白蛾も来よわが九十の賑ひに

目次

弦楽
黒鍵
連音
高きに登る
弦響
輪舞曲(ろんど)

解説
「ひたすらな響き」永島靖子
「折句と割句、そのうえに立ち現れるもの」福田若之

解題
自筆年譜
あとがき
初句索引

著者略歴

著:遠山陽子
1932年東京生まれ。「馬酔木」「鶴」「鷹」を経て三橋敏雄に師事。2012年、600ページを超える大著『評伝 三橋敏雄―したたかなダンディズム―』(沖積舎)を刊行。句集に『弦楽』『黒鍵』『連音』『高きに登る』『弦響』。茨城文学賞、現代俳句協会賞、桂信子賞など受賞。毎日新聞東京版「文園」選者。

ISBN:9784910413075
出版社:素粒社
判型:A5変
ページ数:514ページ
定価:6400円(本体)
発行年月日:2021年11月
発売日:2021年11月18日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DC
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ