出版社を探す

自然科学としての道徳哲学をめざして

著:武重靉仙
編:青山珪香

紙版

内容紹介

 83歳の書家・青山珪香さんに託されていた亡父・武重靉仙氏の哲学遺稿をめぐる話は「ファミリー・ヒストリー」でした。
 靉仙は、戦前の反軍ジャーナリスト・桐生悠々氏(「信濃毎日」主幹)に師事し、在学時から健筆をふるっていました。 桐生悠々氏には、媒酌人を務めてもらい、長女・珪香の本名・悠紀子には悠の一字を借りています。
 靉仙は、戦争に向かう国情を悲憤慷慨しながら、産業組合に籍を得て、道徳哲学の論考を認めていました。しかし応召され、昭和19年フィリピン沖で戦死したため、手書きの原稿が妻の許に残り、その妻も亡くなり、娘の珪香さんに託されていた遺稿が、80年ぶりに陽の目をみることになりました。
 戦前の日本にこのような論考を重ねていた在野の哲学徒がいたことは、一つの驚きであり、また希望でもあり、氏の早過ぎる死は、戦争の無念さを何よりも証しています。

目次

文明の指標(桐生悠々主宰『他山の石」掲載)
(遺稿)自然科学としての道徳哲学をめざして
世相管見
短歌撰
私信

著者略歴

著:武重靉仙
武重靉仙(本名・大祐)は、明治43年(1910)長野県生まれ。
「信濃毎日」主幹・桐生悠々を師と仰ぎ、在学時から健筆をふるっていた。
産業組合運動に職を得つつ、日本に未確立の道徳哲学・倫理学の構築を目指していた。
しかし応召され、3人の子供を遺して、1944年フィリピン沖で戦死。享年34歳。
編:青山珪香
青山珪香(本名・悠紀子)は、1938 年、武重靉仙の長女として生れる。
書家。国内外で個展、受賞多数。著書『今を大切に君の人生だよ』(幻冬舎メディアコンサルティング)

ISBN:9784910233116
出版社:めでぃあ森
判型:4-6
ページ数:132ページ
定価:1300円(本体)
発行年月日:2022年07月
発売日:2022年07月28日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QDX