やきものと渡り陶工
発掘陶片にみる九州古陶磁の技術交流
著:副島 邦弘
内容紹介
陶工・高原五郎七の伝説、高取焼の謎──
陶工が“渡り”をくり返して修業を重ね、新たな技術を得て業を磨いていく。同時にその移動は各地に技術を伝え、「国焼」を生んだ。
時に領主の求めによって、または天災など不測の事態によって渡りを重ねた陶工たち。その痕跡を出土物や文献に追い、検証する。
●福岡県の技術職員として25年にわたり埋蔵文化財の発掘調査を担い、永満寺宅間窯跡、頓野内ヶ磯窯跡、犬鳴山窯跡など数々の史跡調査に従事した著者の論文集
目次
まえがき
第一章 高取焼創業の謎
一 はじめに/二 朝鮮出兵と黒田父子
三 やきもの創業の願い/四 おわりに
第二章 高取焼陶工・井土新九郎
一 はじめに/二 肥後焼と井土新九郎
三 新九郎が焼いていた窯は/四 考察
五 おわりに
第三章 渡り陶工・高原五郎七
一 はじめに/二 高原五郎七の渡り行動
三 犬鳴谷の窯跡の発掘調査/四 考察
五 おわりに
第四章 もう一人の渡り陶工・高原五郎七を追って
一 はじめに/二 筑前の磁器・須恵焼とは
三 須恵焼の陶工と渡り陶工/四 考察
五 おわりに
第五章 陶工・高原五郎七と高原焼
一 はじめに/二 高原五郎七の晩年
三 高原焼の成立とその後/四 考察
五 おわりに
第六章 シーボルト台風と陶工の渡り
一 はじめに/二 シーボルト台風の動きと被害状況
三 肥前有田の大火と生産地(窯場)/四 考察
五 おわりに
第七章 東北陸奥国に渡っていった渡り陶工・宇吉の場合
一 はじめに/二 渡りの要因としての有田の大火災
三 考察/四 おわりに
初出一覧
あとがき
ISBN:9784910038728
。出版社:花乱社
。判型:A5
。ページ数:214ページ
。価格:2500円(本体)
。発行年月日:2023年03月
。発売日:2023年03月15日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WFN。