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地球学実験

著:地球学実験教科書作成グループ
監:前川寛和
他編:桑原希世子

紙版

内容紹介

環境問題や自然災害が緊急の課題となる今、基礎となる地球学(地球科学・地学)への理解が求められている。地球学において、実験・実習や野外観察が大きく役立つ。本書は大阪公立大学の地球学実験(地学実験)での使用を目的とした実験・参考書で、固体地球分野を主軸に、気象分野を含めている。
第1部では実験・実習34テーマを扱う。地形図・地質図学・偏光顕微鏡・粒度分析・空中写真・ステレオ投影などの定番の実験のほか、チョコレートを用いた溶岩流実験・カルマン渦列の作成・ハザードマップ作成などユニークな実験を紹介している。
第2部の野外地質観察では、特徴的で理解しやすく、かつ大阪からアクセスしやすい見学地12地点を案内する。このほか、文化地質学やジオパークなどのコラム5題を収録。
実験・実習・野外観察のテーマ数の豊富さと同時に、図表や写真についてもボリュームのある一冊といえる。楽しい地球学への第一歩をサポートする本である。

目次

はじめに
執筆者紹介
第1 部 地球学実験
実験における注意点
1-1 地形図入門―様々な地形図を見てみよう
1-2 六甲山の地形断面図を描こう
1-3 接峰面図―六甲山の生い立ちを考えよう
1-4 水系図の作成―地質と水系
1-5 ホートンの法則―川を数値で示してみよう
1-6 歩測とクリノメーターを用いて路線図を作ろう
1-7 地質図学―地層境界線を引いてみよう
1-8 ボーリングデータベースによる大阪平野の地下構造推定
1-9 岩石の分類と同定
コラム1 岩石は語る―かんらん岩
1-10 深成岩のかさ密度の測定
1-11 岩石の分類と命名―深成岩のモード測定
1-12 偏光顕微鏡の原理―方解石・複屈折・干渉色
1-13 偏光顕微鏡による鉱物の同定
1-14 偏光顕微鏡で美しい岩石の世界を楽しもう
1-15 粉末X 線回折法による鉱物の同定
1-16 重鉱物の分離法―重鉱物を集めてみよう
1-17 砂の観察―砂粒から宝石を探そう
1-18 粒度分析1 ―山砂、川砂、海岸砂はどう違う?
1-19 粒度分析2 ―細かい粒子を大きさごとに分けてみよう
1-20 礫の形状
1-21 化石の観察とスケッチ
1-22 化石のレプリカを作ろう
1-23 小さな化石を観察しよう
コラム2 放散虫革命―微化石が書きかえた日本列島形成史
1-24 広域火山灰の実体顕微鏡による観察
1-25 空中写真の判読1 ―断層変位地形
1-26 空中写真の判読2 ―火山地形
1-27 チョコレートを用いた溶岩流実験
1-28 火砕流到達域のハザードマップを作ろう
1-29 震央・震源の決定
1-30 グーテンベルグ- リヒター則を確かめよう
1-31 ステレオ投影1 ―ウルフネットの使い方
1-32 ステレオ投影2 ―シュミットネットを用いた三次元方位解析

ISBN:9784909933461
出版社:大阪公立大学共同出版会
判型:B5
ページ数:179ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2023年03月
発売日:2023年03月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:RB