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寄り添うことのむずかしさ

こころの援助と「共感」の壁

編著:祖父江 典人
編著:細澤 仁
他著:成田 善弘

紙版

内容紹介

人に接する際のデフォルトとして《共感》がありますが、私たちはおのずと共感的になれるのでしょうか? それとも共感的な気持に誘導するのでしょうか?――“寄り添い”も、いつの頃からか、よく聞かれるようになりました。私たちには、こうした言葉に弱い面があります。「自分は寄り添えていないのでは?」と、負い目に感じてしまうのです。――この本では、そんな援助場面の「あたり前」を括弧に入れて、日々の「共感しようもない」シーンを、真っさらな目で見つめ直します。心理相談のみならず医療・教育・福祉・産業領域の“リアル”から汲み上げるボトムアップ《共感》解体新書!

目次

◇実践編

学校臨床の一事例  筒井亮太
学生相談での体験  川合耕一郎
精神科児童思春期病棟  福嶋 梓
精神科病棟での経験  住 貴浩
開業心理相談室  堀川聡司
リエゾン領域の場合でも  近藤麻衣
産業領域における実践  若松亜矢
発達障害者への寄り添い  浜内彩乃
在留邦人支援の実際  前川由未子


◆論考編

前提であり、達成不可能なもの  池田暁史
共感の在処  岡田暁宜
S共感とG共感  岡野憲一郎
なにもできないこと、なにかできること  木部則雄

著者略歴

編著:祖父江 典人
東京都立大学人文学部卒業。
現職:名古屋心理療法オフィス主宰。
日本精神分析学会認定心理療法士スーパーバイザー。

著書に『対象関係論に学ぶ心理療法入門』(誠信書房, 2015)、『レクチュア こころを使う』(木立の文庫, 2022) など。
編著:細澤 仁
神戸大学医学部卒業。
現職: フェルマータ・メンタルクリニック院長、アイリス心理相談室代表。

著書に『心的外傷の治療技法』(みすず書房)、『実践入門 思春期の心理療法』(岩崎学術出版社) など。
他著:成田 善弘
名古屋大学医学部卒業。
現職: 成田心理療法研究室室長。日本精神分析学会認定精神療法医スーパーバイザー。

著書に『青年期境界例』『精神療法家の仕事』(金剛出版)、『精神療法を学ぶ』(中山書店)、『精神療法家の本棚』(みすず書房) など。

ISBN:9784909862327
出版社:木立の文庫
判型:A5変
ページ数:240ページ
価格:2700円(本体)
発行年月日:2023年10月
発売日:2023年11月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MKM