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【ミラー版】エミリ・ディキンスン詩集

芸術家を魅了した50篇 〈対訳と解釈〉

著:エミリ・ディキンスン
他編著:朝比奈 緑
他編著:下村 伸子

紙版

内容紹介

音楽、アート、絵本、映画、演劇、詩・小説……
様々な芸術ジャンルに影響を与えた
ディキンスンの詩を一語一語紐解く。

ディキンスンが「私の辞書」と呼び、常に傍に置いていたノア・ウェブスター著『アメリカ英語辞典』を参考に原文に寄り添った解説と、詩に魅了された芸術家たちを紹介することで、ディキンスンの作品に新たな視座を投げかける詩選集。
ミラー版よりセレクト。

【紹介される芸術家】
ジョアン・チェン/テレンス・ディヴィス

<演劇>
1 This is my letter to the World「これは世に宛てた私の手紙」
2 I died for Beauty – but was scarce 「私は『美』に命を捧げました…」
3 Wild nights – Wild nights! 「嵐の夜、嵐の夜!」

【紹介される芸術家】
マーサ・グラハム/テネシー・ウィリアムズ/ウィリアム・ルース

<詩と小説>
1 「私の小さなお家は、お墓です」
2「この寝床をゆったりと」
3「私は脳の中に、葬式を感じた」
4「冬の午後には / ある斜めの光が在る」
5「創造されたすべての魂の中から」
6 私の人生はその終わりの前に2度終わった」
7「私の命というものに両手で触れてみた」
8「奈落、でも天国は真上に」
【紹介される芸術家】
リチャード・ブローディガン/ウィリアム・スタイロン/マリリン・ロビンソン/マルグリット・デュラス/ジョン・エヴァンゲリスト・ウォルシュ/アンナ・タトル・ヴィレガス/吉増剛造/日野啓三
<書評>
1「私は苦悩の表情が好き」
2「霊魂は存続するーでもどのようなかたちで」
【紹介される芸術家】
ウィリアム・D・ハウエルズ/マリアン・ムア
<評論とエッセイ>
1「消滅の軌道」
2「『全て』を見失うことで …」
3「私の人生は、装填された銃であった」
4「寂しい土地(エーカー)に、4本の木が」
5「真珠のことなど、ほとんど気にかけることはなかった」
6「大きな痛みのあと、型にはまった感情が訪れる」
7「私たちは暗闇に慣れるようになる」
【紹介される芸術家】
エイミ−・ローウェル/リチャード・ウィルバー/アドリアンヌ・リッチ/スーザン・ハウ/辻邦生・水村美苗/アダム・ゴプニック/ジェイン・ハーシュフィールド
<インタビューと講演>
1「山々は不意に大きくなる」
2「秘密が、彼の人としての心を形づくる」
3「成功とは…」
【紹介される芸術家】
ロバート・フロスト/ダニエル・キース/ギャリソン・キーラー
<エミリ・ディキンスンに関するサイト案内>
<エミリ・ディキンスンを巡る人々>
<エミリ・ディキンスン年表>
<引用詩索引>

目次

【主な目次】

<音楽>
1 Because I could not stop for Death – 「私が死のために立ち止まることはできなかったので」
2 There came a Wind like a Bugle – 「風が来たー鳴り響くラッパのように」
3 It’s such a little thing to weep 「泣くのはこんなにささやかなこと」
4 I like to see it lap the Miles 「それが何マイルも舐めるのを見るのが好き」
5 Like Rain it sounded till it curved 「雨のように聞こえた — やがて音の向きが変わり」
6 If I can stop one Heart from breaking 「もし一人の心が裂けるのを私が止められるなら」
7 As imperceptibly as Grief 「悲しみのように気づかれないでそっと」
8 There is a solitude of space  「場の孤独あり」

【紹介される芸術家】
アーロン・コープランド/高田渡/ゴードン・ゲティ/武満徹/レオ・スミット/アンドレ・プレヴィン/アリス・パーカー

<アート>
1 It might be lonelier 「もっと寂しいかもしれない」
2 The Poets light but Lamps – 「詩人はただランプを灯しー」
3 I took my Power in my Hand – 「私は手に力を握りしめて」
4 A Light exists in Spring  「こんな光が春に在る」
5 This World is not conclusion. 「現世は終わりではない」
6 The Soul’s distinct connection 「魂の不滅との / はっきりとした結びつきは」
7 Before you thought of Spring 「春の訪れを想いもしないうちに」
8 I dwell in Possibility 「私は可能性の中に住まう」
9 The Mushroom is the Elf of Plants 「キノコは植物の妖精」

【紹介される芸術家】
ジョセフ・コーネル/ジュディ・シカゴ/マーガレット・テイラー/ウィル・バーネット/レスリー・ディル、レリーフ/ロニ・ホーン/メアリー・フランク/ピーター・クラズニケヴィッツ

<絵本>
1 I’m Nobody! Who are you? 「私は名無し!あなたはだあれ?」
2 To make a prairie it takes a clover and one bee, 「大草原をつくるには一本のクローバーと蜜蜂一匹が必要」
3 Who has not found the Heaven - below - 「下のこの地で天国を見つけられなかった者は」
4 “Hope” is the thing with feathers 「希望」は羽根を持つもの
5 There is no Frigate like a Book 「快速帆船とて、一冊の本にはかなわない」
6 Tell all the truth but tell it slant - 「真実はすべて言うべし、ただし斜めに言うこと」
7 I started Early – Took my Dog – 「朝早く、犬を連れて、出かけた」
8 A narrow Fellow in the Grass 「細いやつが草むらの中で」

【紹介される芸術家】
レックス・シュナイダー/バーバラ・クーニー/バーリー・ムテン/マット・フェラン/チー・チャン/エリザベス・スパイアーズ/クレア・A ・ニヴォラ/ジェイン・ヨーレン/ナンシー・カーペンター/マーティ・フィグリー/アンドリュー・デグラフ

<映画>
1 Two Butterflies went out at Noon - 「二匹の蝶が正午に出かけて行った」
2 If you were coming in the Fall 「もしあなたがこの秋にいらっしゃるなら」

【紹介される芸術家】
ジョアン・チェン/テレンス・ディヴィス

<演劇>
1 This is my letter to the World「これは世に宛てた私の手紙」
2 I died for Beauty – but was scarce 「私は『美』に命を捧げました…」
3 Wild nights – Wild nights! 「嵐の夜、嵐の夜!」

【紹介される芸術家】
マーサ・グラハム/テネシー・ウィリアムズ/ウィリアム・ルース

<詩と小説>
1 The grave my little cottage is, 「私の小さなお家は、お墓です」
2 Ample make this Bed  「この寝床をゆったりと」
3 I felt a Funeral, in my Brain 「私は脳の中に、葬式を感じた」
4 There’s a certain Slant of light, / Winter Afternoons – 「冬の午後には / ある斜めの光が在る」
5 Of all the Souls that stand create – 「創造されたすべての魂の中から」
6 My life closed twice before it’s close; 「私の人生はその終わりの前に2度終わった」
7 I felt my life with both my hands 「私の命というものに両手で触れてみた」
8 A Pit - but Heaven over it -  「奈落、でも天国は真上に」

【紹介される芸術家】
リチャード・ブローディガン/ウィリアム・スタイロン/マリリン・ロビンソン/マルグリット・デュラス/ジョン・エヴァンゲリスト・ウォルシュ/アンナ・タトル・ヴィレガス/吉増剛造/日野啓三

<書評>
1 I like a look of Agony, 「私は苦悩の表情が好き」
2 The Spirit lasts – but in what mode – 「霊魂は存続するーでもどのようなかたちで」

【紹介される芸術家】
ウィリアム・D・ハウエルズ/マリアン・ムア

<評論とエッセイ>
1 A Route of Evanescence 「消滅の軌道」
2 The missing All, prevented Me 「『全て』を見失うことで …」
3 My Life had stood – a Loaded Gun – 「私の人生は、装填された銃であった」
4 Four Trees - upon a solitary Acre - 「寂しい土地(エーカー)に、4本の木が」
5 ’Tis little I – could care for Pearls –  「真珠のことなど、ほとんど気にかけることはなかった」
6 After great pain, a formal feeling comes –  「大きな痛みのあと、型にはまった感情が訪れる」
7 We grow accustomed to the Dark – 「私たちは暗闇に慣れるようになる」

【紹介される芸術家】
エイミ−・ローウェル/リチャード・ウィルバー/アドリアンヌ・リッチ/スーザン・ハウ/辻邦生・水村美苗/アダム・ゴプニック/ジェイン・ハーシュフィールド

<インタビューと講演>
1 The Mountains – grow unnoticed 「山々は不意に大きくなる」
2 His mind of man, a secret makes 「秘密が、彼の人としての心を形づくる」
3 Success is counted sweetest 「成功とは…」

【紹介される芸術家】
ロバート・フロスト/ダニエル・キース/ギャリソン・キーラー

補遺

<エミリ・ディキンスンに関するサイト案内>
<エミリ・ディキンスンを巡る人々>
<エミリ・ディキンスン年表>
<引用詩索引>
<索引>

著者略歴

著:エミリ・ディキンスン
19世紀マサチューセッツ州アマストにて生涯を過ごした隠遁詩人。生前、匿名で発表された詩はわずか10篇。没後出版された詩集(1890年)によって知られるようになる。トマス・ジョンソン編集の詩集(1955年)によって、初めてその詩の全貌が明らかになる。現在の定本は、ジョンソン版を修正したラルフ・フランクリン編集『エミリ・ディキンスン詩集』(1998年)と、詩人の草稿を忠実に再現したクリスタン・ミラー編集『エミリ・ディキンスンの詩 ー 詩人が遺したかたちのままで」(2016年)であり、約1800篇の詩を収める。友人や知人に送られた書簡には、散文と韻文が混淆した独特の文体があり、新たな注目を集めている。文学だけではなく、音楽や美術など幅広いジャンルに、大きな影響を与え続けている。
他編著:朝比奈 緑
慶應義塾大学教授。翻訳に、『完訳エミリ・ディキンスン詩集(フランクリン版)』(新倉俊一監訳、分担翻訳)(金星堂、2019年)、共著に、『エミリ・ディキンスンの詩の世界』(国文社、2011年)。論文に、“‘Fascination Is Absolute Of Clime’: Reading Dickinson's Correspondence with Higginson as Naturalist." Emily Dickinson Journal (vol.14, no.2, 2005)、“Reconsidering Mabel Loomis Todd’s Role in Promoting Emily Dickinson’s Writings.” Women’s Studies(vol.47, no.3, 2018)など。
他編著:下村 伸子
京都女子大学名誉教授。共著に、『テクストの地平』(英宝社、2005年)、『エミリ・ディキンスンの詩の世界』(国文社、2011年)、『私の好きなエミリ・ディキンスンの詩』(金星堂、2016年)、『私の好きなエミリ・ディキンスンの詩2』(金星堂、2020年)。論文に、「エミリ・ディキンスンの詩と読者」(『現代詩手帖』思潮社、2017年8月号)など。

ISBN:9784909812513
出版社:小鳥遊書房
判型:A5
ページ数:450ページ
定価:4200円(本体)
発行年月日:2021年06月
発売日:2021年06月04日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DC