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幼少期の家庭環境から読み解く 凶悪犯プロファイル

著:阿部 憲仁

紙版

内容紹介

子どもの凶悪犯罪は、親によって生み出されるのか?

私たちの想像を絶するような「異常行為」の原点は、彼らがまだ乳飲み子であったころまで遡る可能性が高い。
そして、多くの場合、その環境の主役は「親(特に母親)」なのである。

日本のモデル国としているアメリカでは、凶悪犯罪に枚挙にいとまがないことは周知の事実である。
そのような罪を犯す者たちはなぜ「凶悪犯」となってしまったのか?
著者は、その答えを見つけるため数多くの「アメリカの凶悪犯」たちと実際にコンタクトを取り続けてきた。
そこから見えてきた日本の凶悪犯罪者たちとの共通点とは?
〇〜三歳の「臨界期」呼ばれる時期に、どういう家庭環境と家庭内力学が関係していたのか?
これらをつぶさに探ることから見えてきた、凶悪犯罪者を生み出す真理を解き明かす。

目次


はじめに

第1章 母親によるネグレクト
 プロファイル1 チャールズ・マンソン--サイコパス・カルトの典型
 プロファイル2 デニス・レイダー--幼児期の性的興奮への病的執着
 プロファイル3 レジナルド・カー--ネグレクト家庭で育ったスプリーキラー
 プロファイル4 リチャード・ファーリー--ネグレクトからくる病的執着と自殺願望によるストーカー行為・大量殺人

第2章 父親による虐待
 プロファイル5 リチャード・ラミレス--極度の「感情のハンディキャップ」によるサイコパス連続殺人

凶悪犯たちの直筆イラストと手紙の一部

第3章 母親による虐待
 プロファイル6 ボビー・ジョー・ロング--病的な性欲を抱えたセックス中毒
 プロファイル7 クレオファス・プリンスJr.--母親による心理的抑圧からの解放
 プロファイル8 サミュエル・リトル--性欲と暴力の融合

第4章 性的虐待
 プロファイル9 ハーヴィー・カリニャン--幼いころの性的虐待による女性たちへの怒りと復讐
 プロファイル10 ドナルド・ハーヴェイ--母親と祖母による支配から他者の命の完全支配へ

第5章 母親による過剰な介入
 プロファイル11 デイビッド・バーコヴィッツ--養子家庭での孤独から生まれた病的な承認欲求
 プロファイル12 ケネス・ビアンキ--連続殺人コンビのリーダーとフォロワー

第6章 過剰な期待
 プロファイル13 セオドア・カジンスキー--母親の教育虐待による社会性の完全否定

おわりに

著者が直接やり取りを重ねた凶悪犯罪者

著者略歴

著:阿部 憲仁
◎阿部憲仁(あべ けんじん)
1964年生。国際社会病理学者(桐蔭横浜大學法学部教授/府中刑務所篤志面接員)。アメリカと日本の「究極の凶悪犯罪」の研究をもとに、真の「社会の安全」と「人間の幸せ」のあり方を提言。数多くの「究極の凶悪犯」たちと直接やり取りを交わす一方、広島・長崎の被爆者代表を初めてノーベル平和賞に招待。犯罪を犯す者たちの考え方に精通するDr.クリミナル。著書に『人格形成は3歳まで』(青志社)、『無差別殺人者の正体』(学文社)などがある。

ISBN:9784909646750
出版社:駒草出版
判型:4-6
ページ数:288ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2024年02月
発売日:2024年03月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBF