『ジューコフ回顧録』完全版が明かす 独ソ開戦の真実
著:守屋 純
紙版
内容紹介
■すべてはスターリンから始まった
ソ連政府に検閲削除されていた新資料をもとに、独ソが開戦に至るまでの経緯と真相に迫る1冊。
ドイツとソ連は独ソ不可侵条約を結び、ポーランドへ一緒に攻め込むなど蜜月関係にあった。
しかし1941年6月22日、突如ドイツ軍はバルバロッサ作戦を発動しソ連領に侵入。奇襲を受ける形となったソ連軍は壊滅的な被害を受けた。
ここで2つの大きな疑問が持ち上がってくる。
・なぜ、ヒトラーはソ連を攻めることを決断したのか?
・ドイツが300万人もの大兵力を国境に集めていたのに、なぜスターリンは戦争準備を怠ったのか?
真珠湾攻撃でも囁かれる陰謀説のように、わざとドイツ軍に攻めさせたとでもいうのだろうか?
独ソ不可侵条約や、日独伊三国同盟、東ヨーロッパ諸国の問題などが複雑に絡み合うが、結局は、スターリンの判断からすべてが起きていた。
ソ連崩壊ととも次第に明らかになってきたジューコフやモロトフの回顧録など膨大な新資料をもとに、
第二次世界大戦の勃発から独ソ戦直後まで、スターリンとソ連側の行動を逐一追うことで、現実に何が起こったのか、そして何がなされなかったのかを検証する。
目次
第一章 独ソ不可侵条約とソ連の参戦
第二章 対フィンランド戦争の結果
第三章 赤軍再建への険しい道のり
第四章 並立する諜報機関
第五章 対独関係悪化
第六章 混乱する戦略計画
第七章 錯綜するドイツ情報
第八章 ソ連の採るべき道は?
第九章 開戦直前の心理戦
第十章 開戦後のスターリン
終章 総括