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失われたモノを求めて 不確かさの時代と芸術

著:池田 剛介

紙版

内容紹介

「モノからコトへ」時代の、その先へ
長編書き下ろしと7編の論考で探る、「作品」と「制作」の新たなる可能性

現代美術のあり方が、芸術とは何かを問う内的な行為からその外にある現実社会への働きかけへと変化してきているいま、「作品」はどこへ向かうべきなのか−−。芸術とは何か、作品とは何かを根本から問い続け、美術作家としてその時々の自身の答えを作品にあらわしてきた池田剛介による、待望の処女論集!

「ユリイカ」「現代思想」「早稲田文学」「POSSE」等に寄稿した2011年から2017年までの思考の軌跡と、それを束ねる長編書き下ろしで構成。カバー、表紙、扉には本書のために著者本人が制作した新作を実験的方法で印刷し、書物というモノの可能性を追求する。

自身も不確かな世界に身を置き、活動の継続方法を模索し続けてきたアーティストがたどり着いた、「制作」のあり方とは。モノを作ることを志す全ての人必読の、いまを生き抜くためのヒントに満ちた一冊。

目次

chapter 1.  失われたモノを求めて

chapter 2.  干渉性の美学へむけて
      祝祭・現実・遊び
      虚構としてのフォームへ
      セザンヌの中間地帯
      保存と解凍
      クマと人とが出会う場で
      カタストロフの傍らに

著者略歴

著:池田 剛介
1980年、福岡県生まれ。美術作家。京都造形芸術大学卒業。東京藝術大学大学院先端芸術表現専攻修了。平成17年度文化庁新進芸術家在外研修員としてマサチューセッツ工科大学リスト視覚芸術センター滞在。平成27年度ポーラ美術振興財団在外研修員として台北滞在。主な展示に「Malformed Objects」 (山本現代、2017)、「Regeneration Movement」(国立台湾美術館、2016)、「あいちトリエンナーレ2013」、「メルボルン芸術発電所」(ロイヤルメルボルン工科大学、2012)、「Vivid Material」(東京藝術大学、2008)など。国内外での作品発表を多数行う一方、批評誌などでの執筆を活発に手がけている。京都市在住。www.kosukeikeda.net

ISBN:9784909179036
出版社:夕書房
判型:菊判
ページ数:184ページ
定価:2400円(本体)
発行年月日:2019年02月
発売日:2019年02月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:ABA
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:WF