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本願寺近代三代傳持全集 第十巻

著:大谷 光演
監:大谷 暢順

紙版

内容紹介

幕末・明治の動乱のなか宗門を教導した厳如(大谷光勝)、俳人句佛として知られる彰如(大谷光演)、そして宗教者・研究者・作家として日仏交流・現代思想を先導する經如(大谷暢順)。本願寺の三上人の著作・文化芸術を網羅した全集が発刊しました。
第10巻は「彰如上人 随筆二・日記」と題し、彰如(大谷光演/句佛)の随筆と晩年の日記「句佛俳日記」を収録。随筆は、俳句論、能楽論など文化芸術論から宗教まで多岐にわたる内容で、現在入手困難なものを多数収載。また、俳誌『懸葵』に連載された同人の日記集より、句佛の日記部分を抜粋、初の完全採録を実現しました。大戦期東京の日記文学としても、真宗史・文化風俗史の資料としても価値のあるものとなっています。

目次

Ⅰ 続 小硯墨滓
 (六十三)近詠投句家諸子の個人検討
 (六十四)馬車の一と時
 (六十五)大垣行句録
 (六十六)北門百句
 (六十七)俳趣味日記抜粋
 (六十八)空谷伝声
 (六十九)千野の摘草を読む
 (七十) 蕪村の手紙
 (七十一)絶後の人
 (七十二)栖鳳先生のこと
 (七十三)慶応四年の祖父の正月日記
 (七十四)金剛謹之輔翁を偲ぶ座談会(上)
 (七十五)金剛謹之輔翁を偲ぶ座談会(中)
 (七十六)金剛謹之輔翁を偲ぶ座談会(下)
 (七十七)歌集「富士薊」
 (七十八)二伯一平の会
 (七十九)別れ
 (八十) 筑波山麓行
 (八十一)再び北門の秋百句
 (八十二)佳作と拙作
 (八十三)観能寸感
 (八十四)懸葵五句集及び例会運座に就て
 (八十五)渡泰の思ひ出(上)
 (八十六)渡泰の思ひ出(中)
 (八十七)渡泰の思ひ出(下)
 (八十八)噫我が月波子
 (八十九)渡泰の思ひ出帰路(上)
 (九十) 渡泰の思ひ出帰路(下)
 (九十一)夏の呼売声
 (九十二)消夏漫録
 (九十三)噫、空前絶後の師
 (九十四)神ながらの道と佛教
 (九十五)窓
 (九十六)松竹梅の事ども
Ⅱ 幻影の花
 はしがき
 冴え返る思ひ出
 崩るゝ蕾
 薤露行
Ⅲ この大災に遇うて
Ⅳ 宗教と芸術
 私の観た日本画
 文展と院展の日本画
 墓参して
 秋蝉
 宗教と俳句
 選句論
 思ひ出すことなど
 唇寒し
Ⅴ 笑はれた十ヶ年
 崩れゆくもの
 あくまで父句佛をまもる(小田忠子)
 消え行く法灯に灯びせんとして(森素子)
 すべてが温い屋根の下に(小田忠子)
 笑はれた十ヶ年
Ⅵ 句佛俳日記
 昭和十三年
 昭和十四年
 昭和十五年
 昭和十六年
 昭和十七年
解説・解題
 解説 句佛上人 笑はれた十ヶ年
 解説 「句佛俳日記」について
解題

著者略歴

監:大谷 暢順
昭和四年(一九二九)京都生まれ。東京大学印度哲学梵文学科卒業後、同大学大学院仏文学科修了。ソルボンヌ高等学院卒業。パリー第七大学文学博士。名古屋外国語大学名誉教授。フランス共和国よりパルム・アカデミック勲章受章。スリランカ政府よりグレート・サーサナ・ラトナ勲章叙勲。現在、本願寺法主、一般財団法人本願寺文化興隆財団理事長。著書に『蓮如〔御文〕読本』『蓮如上人・空善聞書』(ともに講談社学術文庫)、『ジャンヌ・ダルクと蓮如』(岩波新書)、『歴史に学ぶ蓮如の道』(海竜社)、『人間は死んでもまた生き続ける』(幻冬舎)、『蓮如上人全集』(編集、全五巻)、『私たちは今の世をどう生きるか』(ともに中央公論新社)、『日本と日本人の明日のために』(産経新聞出版)、『親鸞聖人集』(仏語)、『御文を通じて見たる蓮如上人の教理と実践』(仏語)など多数。訳書に安部公房『他人の顔』(仏訳)などがある。

ISBN:9784908318146
出版社:本願寺文化興隆財団
判型:4-6
ページ数:965ページ
定価:20000円(本体)
発行年月日:2021年06月
発売日:2021年06月28日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QRFB