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回復・就労・結婚 統合失調症患者12人の軌跡 コロナ禍をブリリアントに生きる

著:渡部 和成

紙版

内容紹介

患者本人やご家族のもっとも大きな不安――それは統合失調症が発症したのちの生活に対するものかもしれません。
「経済的自立はできるのか?」、「結婚し家庭をもつことはできるのか?」・・。山積する将来の憂虞に対し、著者はひとつの明確な答えを投げかけます。
「統合失調症治療の専門家という看板を掲げて20年になるが、これほどの重症患者は、この患者の前にも後にもいない」と著者が述懐するA患者の外資ビジネス社会での華やかな現在の活躍をはじめ、著者が強く印象に残す患者12人の回復・就労・結婚の事例をまとめました。
ご本人・ご家族にぜひご一読いただきたい一書。

目次

はじめに

第1章 統合失調症の薬,揺れ,回復
1.薬は頼りすぎることなくうまく利用していく
2.病状の揺れを意識し揺れを予防する
3.社会で生きて病気を良くする
4.幸せのプロセスと回復・就労・結婚

第2章 重症でも諦めずチャレンジ

第3章 趣味で調子を整える
1.音楽を趣味とする患者
2.絵画を趣味とする患者
3.小説執筆を趣味とする患者
4.将棋を趣味とする患者
5.ボウリングを趣味とする患者

第4章 就労しての悩みを乗り越える
1.仕事場でのプレッシャーを悩む患者
2.仕事上の対人ストレスを悩む患者
3.仕事場での会話の難しさを悩む患者
4.仕事量の負荷を悩む患者

第5章 パートと作業所の二刀流を続ける
第6章 結婚し互いを気遣う
第7章 就労・結婚と薬物療法に関する資料
第8章 明らかになった回復から就労と結婚へのポイント

用語解説集
1.統合失調症(「統合」「失調」「症」)
2.昨日も今日も明日も統合失調症
3.回転ドア現象
4.抗精神病薬
5.CP 換算量
6.単剤療法と単純療法
7.単剤率
8.頓服薬
9.持効性注射剤
10.ドーパミン・パーシャルアゴニスト
1 1.入院形態
1 2.隔離と拘束
1 3.教育入院
1 4.教育―対処―相談モデル
1 5.二段階法
1 6.認知機能障害
1 7.回  復
1 8.コンステレーション
1 9.レジリエンス
2 0.社会資源
2 1.lowEE
2 2.超職種SDM 医療

参考文献
おわりに

著者略歴

著:渡部 和成
1951年愛知県生まれ。1977年3月名古屋市立大学医学部卒業。同年4月愛知学院大学歯学部助手(大脳生理学),1982年12 月同講師。この間の1981年から1982年,アメリカ・カリフォルニア工科大学生物学部リサーチフェロー(神経生物学)。1987年4月八事病院精神科医師,1997年9月同副院長。2009年4月恩方病院副院長。2012年4月北津島病院院長代行,2013年4月同院長。2014年8月田宮病院院長。2020年4月長岡崇徳大学客員教授(兼任;現在まで)。2021年4月田宮病院名誉院長となり現在に至る。医学博士。専門は統合失調症治療。第4回臨床精神薬理賞優秀論文賞受賞(2008年)。

ISBN:9784908296208
出版社:洋學社
判型:4-6
ページ数:119ページ
定価:1400円(本体)
発行年月日:2021年12月
発売日:2021年12月27日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VFD
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:MJ