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サルと屋久島

ヤクザル調査隊とフィールドワーク

著:半谷 吾郎
著:松原 始

紙版

内容紹介

世界的にも貴重な野生霊長類の長期継続研究を屋久島で続けるヤクザル調査隊。単純な調査結果をひとつ得るためにも必要になる膨大なフィールドワークと議論・思考、そしてそれを実行する生身の人間たち。行動する科学としての動物生態学のリアルに触れる一冊。

「ヤクザル調査隊は1989 年より、屋久島に住むニホンザルであるヤクシマザルの生態を調査し続けてきました。この調査隊には山極寿一をはじめ研究者が多く関わりましたが、学生たちが自主的に運営や研究を担いながら続けてきた調査チームでもあります。現時点で参加者はのべ1364 人にのぼりました。また、その成果はヤクシマザルの個体数推定や保全へのコミット、ほとんど調査されていなかった屋久島山頂部までの連続的な分布実態の解明、そして屋久島上部域のニホンザルの個体群動態の追跡調査と多岐にわたっています。
本書の特徴は、学術的な成果を紹介するのみならず、調査員の目から見た現実、現場視線の「ヤクザル調査隊の様子」が描写されていることです。サイエンス・ノンフィクションでありながら、一種のアウトドアエッセイ、冒険物語としても読むことができるでしょう。等身大の若者たちがたゆまず積み重ねてきた努力が、一つの科学的成果へと昇華する瞬間―それも本書のテーマであり、それこそがフィールドワークと研究の真の姿です。」
(松原始「刊行に寄せて」より)

ISBN:9784908194085
出版社:旅するミシン店
判型:4-6
ページ数:320ページ
価格:1600円(本体)
発行年月日:2018年11月
発売日:2018年11月29日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PDZ
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:PSVM