境界の文学
タブッキをめぐる九つの断章
著:和田 忠彦
紙版
内容紹介
『インド夜想曲』『レクイエム』などで現代イタリア文学に圧倒的な足跡を刻んだアントニオ・タブッキ。かれの最良の理解者のひとりにして友、そして翻訳者でもある著者が描き出す、タブッキに寄り添って歩んだ《旅》のメモランダム。夢や虚構と現実のあわいを生きたタブッキの風景と記憶が、かずかずの断片のなかに浮かびあがる。
タブッキの短篇「元気で」、そして1997年に収録されたふたりの対談を付す。
目次
出遭いと記憶から旅の書物へ
1、タブッキの風景を旅して
2、夢の痕跡、夢のほんとう──『夢のなかの夢』
3、ペソアからの航海
4、ピム港の女をめぐって
物語の水平線──インタビュー一九九七
5、時の認識と虚構をめぐって──『他人まかせの自伝』
6、時の感情を書くことをめぐって──『時は老いをいそぐ』
追憶の軌跡
7、 墓碑銘としての手紙──『いつも手遅れ』
元気で──『絵のある物語』より(アントニオ・タブッキ)
8、 夢うつつのはざまで──『レクイエム』から『イザベルに』へ
9、 眼のひと──タブッキ展によせて
旅のゆくえ──あとがきにかえて
タブッキ著作リスト
ISBN:9784907986223
。出版社:共和国
。判型:A4変
。ページ数:216ページ
。価格:2400円(本体)
。発行年月日:2016年12月
。発売日:2016年12月23日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB。