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プリファブ・スプラウトの音楽

永遠のポップ・ミュージックを求めて

著:渡辺 亨

紙版

内容紹介

プリンス、マイケル、マドンナと同時代を並走してきた
現代随一のポップ・マエストロ、
パディ・マクアルーンの音楽の魅力を解き明かす。

永遠に古びぬ音楽。

長年、パディを取材してきた著者が、
それぞれの作品に丁寧な解説を試みた一冊。

ニュー・ウェーヴ以降に登場した最高のソングライター。
聖歌、ゴスペルから、映画音楽、ティン・パン・アレー、ブロードウェイ…
アメリカ音楽史をたどるように、英国ニューカッスルから、普遍的なポピュラー・ミュージックを80年代以降の音楽文法で構築し、映画や小説を創作するように、アルバムをつくったソングライターがいた。

「ヨルダン:ザ・カムバック」は文学作品のような素晴しい完成度で、
ジェイムズ・ジョイスだって生きてればこの作品を誇りに思っただろう。(中略)
彼らの音楽はロックのカテゴリーには収まらない。
どちらかと言えば、レコード店よりも本屋さんで売られるべき作品だ。
——トーマス・ドルビー

アーヴィン・バーリンの〈ホワイト・クリスマス〉のような
ポピュラー・カルチャーを塗り替えるような曲が自分にも書けたらな、と思ったんだ。
――パディ・マクアルーン

目次

<主な内容>
1章 プリファブ・スプラウトの音楽
どうしてグルーヴィーなサウンドを作ることができないんだろう
「ポップ」のソングライターとして

2章 プリファブ・スプラウトの歩み
スウーン(Swoon)
パディの音楽的バックグラウンド
T・レックスとトニー・ヴィスコンティ
屈折したホワイト・ソウル・ミュージック
スティーヴ・マックイーン(Steve McQueen)
パープル・レインとスティーヴ・マックイーン
トーマス・ドルビーの音楽性
アメリカの作曲家への憧憬
ラングレー・パークからの挨拶状(From Langley Park to Memphis)
ブロードウェイ・ソングと歌のキャスティング
バート・バカラックとプリンス
プロテスト・ソングス(Protest Songs)
ヨルダン:ザ・カムバック(Jordan:The Comeback)
トレヴァー・ホーンが手がけたディズニー映画のサントラ
フレッド・アステアへのオマージュ
アンドロメダ・ハイツ(Andromeda Heights)
サン・ラからのインスピレーション
ブルー・ナイルとの架け橋 ―― カルム・マルコム
ザ・ガンマン・アンド・アザー・ストーリーズ(The Gunman and Other Stories)
イギリス文化に通じたアメリカ人――トニー・ヴィスコンティ
I Trawl the Megahertz
影響を受けたクラシック作品
スティーヴ・マックイーン レガシー・エディション(Steve McQueen(Legacy Edition))
レッツ・チェンジ・ザ・ワールド・ウィズ・ミュージック(Let's Change the World with Music)
ブライアン・ウィルソン『Smile』との類似
打ち込みによるスピリチュアルな音楽
クリムゾン/レッド(Crimson / Red)
ジミー・ウェッブとキリスト教という共通点
ままならない人生

3章 プリファブ・スプラウトの影響
北欧のフォロワーたち
フィラデルフィアからグラスゴーへの返答

著者略歴

著:渡辺 亨
音楽評論家/選曲家/DJ。
1959年8月18日生まれ。札幌出身。
青山学院大学英米文学科卒業後、編集者兼ライターとして雑誌『Tangled Up in Blue』等に関わる。80年代後半から『ミュージック・マガジン』や『クロスビート』などの音楽誌をはじめ、一般紙や新聞などに寄稿。著書に『音楽の架け橋』(シンコ―)がある。NHK-FMの人気番組『世界の快適音楽セレクション』の構成と選曲を担当、コーナー出演なども。

ISBN:9784907583972
出版社:DU BOOKS
判型:B6
ページ数:304ページ
価格:2000円(本体)
発行年月日:2017年03月
発売日:2017年03月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:AVL