永遠の不服従のために 辺見庸アンソロジー
著:辺見 庸
紙版
内容紹介
それは、とうに予感されていた。そして、それはついにやってきた――「抵抗三部作」(『永遠の不服従のために』『いま、抗暴のときに』『抵抗論』)のアンソロジーに加えて、書き下ろし序文「廃墟に不服従の隠れ処をさがせ」と「きっとこうなるであろうことが、やはり、そうなったことについて――あとがきにかえて」を収録。「これをこのままほうっておくと、やがてはこうなるであろう」と著者が予感したとおり「そうなってしまった」世界で如何に生きるか。独りで考え独りで行動する、「独考独航」のための選集。
目次
序 廃墟に不服従の隠れ処をさがせ――まえがきにかえて(書き下ろし)
1 独考独航――ある朝、寝床で天啓があった。「魚を飼うべし。魚は無声の、光泳ぐ言葉である」
2 裏切りの季節――撃て、あれが敵なのだ。あれが犯人だ。そのなかに私もいる。
3 不服従、抗暴、抵抗――さて、沈黙してクーデターを受け容れるか、声を上げて抵抗するか。すぐそこで、終わりの朝が待っている。
4 国家――「もっともよい場合でも、国家はひとつのわざわいである。」
5 死刑――「花影や死は工まれて訪るる」
きっとこうなるであろうことが、やはり、そうなったことについて――あとがきにかえて(書き下ろし)