声と音の聴診法
医療機器による発がんリスクを防ぐ
著:定塚 甫
内容紹介
聴診とは「医療の芸術」である!とする著者は、現在の日本の医学・医療が先端医療機器の依存に陥り、その結果、CTスキャンなどによる大量被爆状態にあると言う。そして、今こそ「触診・打診・聴診・問診」などの、医師の原点に立ち返った診療を提案する。
目次
はじめに 6
第1章 患者の声を聴く聴診とは 11
その一 診察室への迎え入れ 11
その二 患者さんの声を聴く準備を表現する 17
その三 診察室での接遇と聴診 17
その四 患者さんの訴えを傾聴する「聴診」を始める 21
その五 自分が患者になった時――診察が始まる 22
その六 再び、診察室での診察 25
その七 現実の診療と診療録(電子カルテ) 27
その八 本来の聴く診療(このようにありたい診察での応対) 30
聴診(内診)の進め方/病歴の聴診/医師から患者へのオリエンテーション/医師の行う聴診(問診)の重要 性/既往歴・家族歴・遺伝歴・体質の聴診の仕方/既往歴/家族歴/家族歴の聴診/社会歴・社会的プロフィールの聴診/日常生活状況についての聴診
その九 患者の声を聴く 聴診のまとめ 99
第2章 先端医療機器依存に陥る日本の医学医療の危機的状況 111
その一 先端医療機器導入による医学医療の変化と患者の被爆被害 111
――日本で聴診など身体に触れる診療が軽んじられるようになった歴史
その二 日本独特の臨床医療評価(欧米との医療行為への評価の違い) 116
その三 日本の医療評価の特殊性 123
第3章 医師の基本的臨床医学への取り組み姿勢の変化 127
その一 臨床医学・医療の基本的取り組みについて 127
その二 医師にしか見ることの出来ないはずの臨床像 133
その三 基本的診療法から診断へ――触診・打診・聴診 134
その四 聴診と触診の並行 140
1 頭部の診察/2 頚部の診察/3 胸部の診察/4 腹部の診察/5 お臍から下の真ん中の診察/6 外生殖器の診療
第4章 現代的臨床知験 171
その一 女性恐怖・接触不安の男性と少子化 171
おわりに――医師に願う 177
●参考文献 194