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カイヨワ幻想物語集 ポンス・ピラト ほか

著:ロジェ・カイヨワ
訳:金井 裕

紙版

内容紹介

『遊びと人間』で知られるロジェ・カイヨワが著したフィクショナルな物語全4篇。
イエス・キリストを死刑に処したローマ帝国の官僚・ピラトの苦悩と決断を描く物語「ポンス・ピラト」。カイヨワ自身は「これはSFではない」と語るのだが……?
本邦初訳の「ノア」「怪しげな記憶」「宿無しの話」に、カイヨワが「ポンス・ピラト」を語った「『ポンス・ピラト』追記」を収録。

目次

ノア
怪しげな記憶
宿無しの話
ポンス・ピラト
訳者あとがき
(巻末付録「ポンス・ピラト」追記)

著者略歴

著:ロジェ・カイヨワ
ロジェ・カイヨワ
1913年フランスのマルヌ県ランスに生まれる。
33年エコール・ノルマルに入学。デュメジル、モースなどの指導のもと、宗教社会学を専攻。学生時代からシュールレアリスム運動に加わるが、「跳ねる豆」事件を機にブルトンらと決別。37年、「聖なるもの」の探求を目的に、バタイユ、レリスらと〈社会学研究会〉を結成。39年7月、友人のアルゼンチン女性ヴィクトリア・オカンポの招きに応じて、アルゼンチンに渡る。以後、45年に帰国するまで、ブエノス・アイレスに住み、同市に「フランス高等学院」を創設するとともに、「レットル・フランセーズ」誌を創刊し、フランス文化の普及に努める。45年10月、ガリマール書店の叢書「南十字星」の編集長になり、ボルヘスをはじめラテン・アメリカの作家、詩人の作品を広く紹介する。またユネスコ発行の哲学・人文科学雑誌「ディオゲネス」の編集主幹を務め、71年にはアカデミー・フランセーズの会員に選ばれる。1978年死去。著書に『神話と人間』『人間と聖なるもの』『文学の思い上がり』『遊びと人間』『石』『アルペイオスの流れ』(邦訳『旅路の果てに』)ほか多数。
訳:金井 裕
金井裕(かない・ゆう)
1934年東京に生まれる。京都大学仏文科卒。
訳書にカイヨワ『旅路の果てに』、シオラン『悪しき造物主』『時間への失墜』『絶望のきわみで』『涙と聖者』『カイエ1957-1972』(第44回日本翻訳文化賞、第13回日仏翻訳文化賞)、『ルーマニアの変容』、クンデラ『小説の精神』(共訳)ほか。 

ISBN:9784907105037
出版社:景文館書店
判型:新書
ページ数:200ページ
定価:1200円(本体)
発行年月日:2013年05月
発売日:2013年05月29日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB