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BIOCITY ビオシティ 94号

他著:古田 尚也
他著:ソーニャ ペーニャ モレノ
他著:ナイジェル ダドリー

紙版

内容紹介

★この書籍の小売店頭価格は、2,500円+税です。

94号の特集は、国連の生物多様性条約会議(COP15)において、一躍注目の的となった「ネイチャー・ポジティブ」というキーワードに焦点を当てる。「自然再興」とも訳されるように、生物多様性を損失から回復に向かわせる意味であるが、国際的な定義付けはまだ確定していない。広島でのG7を前に日本政府が公開した「次期生物多様性国家戦略」でも、劣化した生態系の回復や、自然を活用した社会課題への取り組みを基本戦略に掲げている。今号では、この新しい指針について、関連する歴史的な背景や関連するツール、基礎知識、事例など、多角的な視点から解説を試みる。

目次

目次

特集
ネイチャー・ポジティブ入門
2030年に向けた生物多様性の新しい指針
古田尚也 編
大正大学教授/IUCN日本リエゾンオフィス・コーディネーター

巻頭言 ネイチャー・ポジティブへの道 COP15からG7へ 古田尚也

第1部 生物多様性条約COP15とネイチャー・ポジティブ
生物多様性の新たな世界敵枠組 生物多様性条約 COP15 ソニア・ペーニャ・モレノ
生物多様性世界枠組と30 by 30 自然再生と保護に関する意欲的な目標 ナイジェル・ダドリー
生態系を活用した防災・減災(Eco-DRR)の成果 PEDRR環境と災害リスク軽減に関するパートナーシップの15周年 ナタリー・ドズウェルド
気候変動枠組条約 COP27とネイチャー・ポジティブ IUCNの参画と成果 サンディープ・セングプタ
IUCNレッドリストの歴史 これからの種の保存を考える サイモン・スチュアート
IUCN「自然貢献プラットフォーム」 モニタリングのためのデジタルツール ローラ・デノス

第2部 ネイチャー・ポジティブと企業活動
IUCNリーダーズ・フォーラムとネイチャー・ポジティブ・アプローチ パオラ・ジェレミーチャ
ネイチャー・ポジティブと日本の経済界 サステナブルな資本主義の実現へ 加藤 拓
企業活動とネイチャー・ポジティブの実現 TCFDの経験から考えるTNFD 藤馬裕一+佐々木美奈子
企業のための生物多様性戦略ガイドライン 計画策定とモニタリングへのヒント 生田美生
ビジネスと生物多様性 野生生物経済を考える フランシス・ボーヒーズ

著者略歴

他著:古田 尚也
古田尚也:大正大学総合学修支援機構教授兼IUCN日本リエゾンオフィス・コーディネーター。三菱総合研究所在職中の2000–01一年に、日本人で初めて国際自然保護連合(IUCN)スイス本部に勤務。2009年にIUCN日本事務所が設立され、以来責任者として生物多様性に関する国内外の政策展開に携わる。2015年より現職。編・著書に『Asian Sacred Natural Sites』(Routledge, 2016年)、『実践! グリーンインフラ』(日経BP、2019年)など。BIOCITY編集委員。
他著:ソーニャ ペーニャ モレノ
ソーニャ・ペーニャ・モレノ Sonia Peña Moreno:IUCN国際政策センター長。IUCN本部の生物多様性政策・ガバナンス・コーディネーターとして約20年間主に生物多様性条約(CBD)を中心としたIUCNの生物多様性政策や国連プロセスを担当。現在は気候変動やワシントン条約も含めIUCNの関連するすべての国際政策のコーディネートの責任者を務める。
他著:ナイジェル ダドリー
ナイジェル・ダドリー Nigel Dudley:1991年にスー・ストールトンとともにイクイリブリアムリサーチを共同設立。IUCN世界保護地域委員会(WCPA)およびIUCN環境・経済・社会政策委員会(CEESP)メンバー。自然解決に関するWCPA専門家グループの議長を務め、オーストラリアのクイーンズランド大学地理・計画・環境管理学部の産業フェローでもある。

ISBN:9784907083823
出版社:ブックエンド
ページ数:128ページ
価格:2500円(本体)
発行年月日:2023年04月
発売日:2023年04月07日