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ビオシティ BIOCITY 92号 人と自然の共生地域「OECM」入門 92号

自然保護のための新しいツール

他著:古田 尚也
他著:ナイジェル ダドリー
他著:ジェフリー マクニーリー

紙版

内容紹介

★この書籍の小売店頭価格は、2,500円+税です。

環境省が「自然共生サイト」として国内制度化を進める、新しい自然保護のためのツール「OECM」をどこよりも早く解説。OECMは、2010年に名古屋市で開催された生物多様性条約COP 10で採択された「愛知目標11」で、主催国の日本が「里山のような、人の適切な営みによって、自然が守られている場の重要性」を提起したことが発端となり、8年後のCOP14でその定義が採択された。これを機に、各国で取り組みが加速している。自然保護のカギを握るOECMとは何か? 自然保護・保全の歴史から、「自然共生サイト」の有力な事例まで、詳しく解説します。

目次

目次

特集
人と自然の共生地域「OECM」入門
自然保護のための新しいツール
監修:古田尚也、糸長浩司

6 巻頭言 保護・保全地域の歴史とOECMの未来 古田尚也

Part 1 OECMをめぐる国際枠組みと国内制度
24 OECM─その他の効果的な地域ベースの保全メカニズム 自然保護のための新しいツール ナイジェル・ダドリー
32 インタビュー 30%からハーフ・アースへ ジェフリー・A・マクニーリー
36 OECMと国内制度 30by30目標と自然共生サイト(仮称) 小林 誠
44 SATOYAMAイニシアティブとOECM 自然と共生する社会の実現のために 名取洋司

Part 2 多様な関係者との協働
54 生態系サービスへの貢献の期待 その社会的役割と課題 橋本 禅
62 OECMと博物館 つなぐ、みまもるをキーワードに考える 橋本佳延
72 鎮守の森とコミュニティが支える保護区 森本幸裕

Part 3 OECMと農山村・流域
78 自然と向き合うまちむらづくり 糸長浩司
86 災害に強く、生物多様性保全に役立つ林づくり 小林達明
94 流域治水とOECM 人吉球磨地域の迫湿地の再生へ 島谷幸宏

ミニ連載
98 ヴィンテージ・アナログの世界 レコード・レーベルの黄金期㉚ 高荷洋一
102 装飾料紙と書① 大字和漢朗詠集と法然寺切 惠美千鶴子

連載
106 動物たちの文化誌㉟ 戦争を知らない動物たち  早川 篤
114 欧州グリーンインパクト⑫ 緑の近代都市計画 オスマンのパリ改造 遠藤浩子
122 表紙の解説 空想の標本づくりで地域の「みどり」をまなぶ

著者略歴

他著:古田 尚也
古田尚也:大正大学総合学習支援機構教授兼IUCN日本リエゾンオフィス・コーディネーター。1967年神奈川県生まれ。三菱総合研究所在職中の2000–01年に、日本人で初めて国際自然保護連合(IUCN)スイス本部職員となる。その後、東南アジア、南米などでのプロジェクトに従事。2009年にIUCN日本事務所が設立され、責任者として生物多様性に関する国内外の政策展開に携わる。2015年より現職。編・著書に『Asian Sacred Natural Sites』(Routledge, 2016年)、『実践!グリーンインフラ』(日経BP、2019)など。東京大学農学生命科学研究科博士課程単位取得退学。BIOCITY編集委員。
他著:ナイジェル ダドリー
Nigel Dudley:1991年にスー・ストールトンとともにイクイリブリアムリサーチを共同設立。IUCN保護地域世界委員会(WCPA)およびIUCN環境・経済・社会政策委員会(CEESP)メンバー。自然解決に関するWCPA専門家グループの議長を務め、オーストラリアのクイーンズランド大学地理・計画・環境管理学部の産業フェローでもある。
他著:ジェフリー マクニーリー
Jeffrey A. McNeely:IUCN(国際自然保護連合)元チーフ・サイエンティスト、シニア・サイエンス・アドバイザー。文化人類学を学んだあと1970年代からIUCNに加わり、第3回世界公園会議、第4回世界公園会議の責任者を務めるとともに、生物多様性条約の準備過程や初期の実施段階に深くかかわった。著書・論文多数。2014年にIUCNを引退し、現在はタイ在住。

ISBN:9784907083793
出版社:ブックエンド
判型:B5
ページ数:128ページ
価格:2500円(本体)
発行年月日:2022年10月
発売日:2022年10月07日